「新商品のデザイン案、言葉だけだとチームに伝わりにくい…」 「プレゼン資料に、もっとイメージに合う画像を使いたいけど、探すのが大変…」
百聞は一見に如かず。ビジネスにおいて、アイデアを視覚化することの重要性は言うまでもありません。しかし、その「一見」を作り出すのには、これまで専門的なスキルや時間が必要でした。
このシリーズ「日本語で学ぶOpenAI Academy」では、OpenAI公式の学習プラットフォーム「OpenAI for Business」コレクション(全13本)の内容を、日本語で徹底解説しています。
第8回のテーマは、「Image generation in ChatGPT(ChatGPTにおける画像生成)」。
あなたの頭の中にあるアイデアや言葉を、AIが瞬時に高品質な画像へと変換する。そんな魔法のような技術が、ビジネスのクリエイティブをどう変えるのかをご紹介します。
今回のキーポイント:言葉からビジュアルを生み出す
今回の核心は、ChatGPTが持つ画像生成能力です。ユーザーがテキストで指示を出すだけで、AIがその内容を理解し、オリジナルの画像を生成します。これは、単にキーワードに合うストックフォトを探すのとは全く異なります。色、形、構図、雰囲気、さらにはテキストの挿入まで、細かな要望を反映した、世界に一つだけの画像を創り出すことができるのです。
本編:クリエイティブ作業を加速する2つの活用例
動画では、テキストによる指示から、具体的なビジネスシーンで使える画像を素早く生成する様子が紹介されています。
活用例1:ゼロからブランドアセットを作成する
最初の例では、新しいコーヒーブランドのロゴや広告素材を作るという設定で、AIに指示を出します。
- テキストで指示: 「幾何学模様のコーヒーカップを、透明なPNG背景で生成して」とチャットで入力します。
- AIが画像を生成: AIは指示通り、デザイン性の高いコーヒーカップの画像を生成します。動画の例では、影の付き方までリアルに表現されています。
- 追加の指示で編集: さらに、「このカップを富士山のストック画像の前に配置して、『Morning Brew』というテキストを追加して」と指示すると、AIは背景と画像を自然に合成し、指定されたテキストを挿入した広告ビジュアルを完成させます。
GPT-4以降のモデルは、世界に関する豊富な知識を持っているため、単に絵を描くだけでなく、文脈に合ったリアルな画像や、正確なテキスト表現を生成するのが得意です。
活用例2:手描きのアイデアをWebサイトのモックアップに変換
次の例は、よりインタラクティブな活用法です。Webサイトのリニューアルを検討する際の手描きのラフスケッチを、具体的なデザイン案に落とし込みます。
- 手描きスケッチをアップロード: デザイナーが紙に描いたWebサイトのレイアウト案を、スマートフォンで撮影し、ChatGPTにアップロードします。
- テキストで指示: 「このスケッチを基に、Webサイトのモックアップを作成して」と依頼します。
- AIがモックアップを生成: AIは手描きのラフな線や図を構造として理解し、洗練されたデザインのWebサイトモックアップ画像を生成します。
これにより、デザイナーやエンジニアは、手描きのアイデアが実際のデザインになった時のイメージを即座に掴むことができ、迅速なプロトタイピングと意思決定が可能になります。
まとめ:チーム全員がクリエイターになる時代へ
画像生成機能は、ChatGPTを、チームの頭の中にあるアイデアを「見える化」してくれる優秀なチームメイトへと変貌させます。
デザインの専門知識がない企画担当者でも、具体的なビジュアルを提示して議論を始めることができる。マーケターは、ターゲットに響く広告画像を何パターンも瞬時に試すことができる。この機能は、チームの創造性を解放し、ビジネスの可能性を無限に広げてくれるでしょう。
