【プログラミング知識ゼロでもわかる】Antigravity・Codex・Claude Code、3つのAI開発ツールは何が違うのか

投稿日: カテゴリー ChatGPT, Claude, Gemini

「AIにプログラムを書いてもらえる」。そんな話を最近よく耳にするようになりました。GoogleのAntigravity、OpenAIのCodex、AnthropicのClaude Code。この3つが今、AI開発ツールの代表格として注目されています。

でも正直、「何がどう違うの?」「結局どれを使えばいいの?」と思っているEC事業者の方がほとんどではないでしょうか。本記事では、プログラミングの知識がまったくない方にも伝わるように、3つのツールの違いを1つずつ解きほぐしていきます。

そもそもこの3つは何をするもの?

3つとも、「AIに、アプリやツールを作るためのプログラムを書いてもらうための道具」です。今まではプログラムを書くには専門のエンジニアが必要でした。それが、日本語で「こういうものを作って」と伝えるだけで、AIがプログラムを自動で書いてくれる。その仕組みを提供するのがこの3つです。

ただし、3つの間には根本的な違いがあります。それは「どこで、どうやってAIが作業するか」です。

3つの根本的な違い

Antigravity(Google) は、パソコンにインストールする専用ソフトです。ソフトを開くと、ファイルの管理画面、プログラムを書く画面、AIに指示を出すチャット画面が1つにまとまっています。マウスでも操作でき、プログラミング未経験者にとっては3つの中で最もとっつきやすい見た目です。AIが書いたプログラムの動作確認やブラウザの自動操作まで、すべてこの1つのソフトの中で完結します。Googleが約3,600億円でAI開発企業Windsurfを買収して作った本気のプロダクトで、2026年3月時点ではテスト公開中のため無料で使えます。

Claude Code(Anthropic) は、パソコンに最初から入っている「ターミナル」と呼ばれる文字だけの画面で動きます。黒い背景に白い文字が出る、あの画面です。マウスは使えず、すべてキーボードで文字を打って操作します。一見とっつきにくいですが、AIが「今このファイルを読んでいます」「ここをこう修正します」と1ステップずつ日本語で報告してくれるので、何が起きているかは常にわかります。最大の強みは、すでにあるプログラムを丸ごと読み込んで全体の仕組みを理解する能力の高さです。月額約3,000円から利用できます。

Codex(OpenAI) は、他の2つとは根本的に仕組みが違います。自分のパソコンではなく、OpenAIが持っているインターネット上のコンピューターでAIが作業します。自分のパソコンからは指示を送るだけで、実際のプログラム作成作業はOpenAI側で行われ、完成したら結果が返ってきます。ChatGPTの有料会員であればすぐ使え、月額約1,200円からの手軽なプランもあります。

この違いが実務にどう影響するか

「どこで作業するか」の違いは、日々の仕事の中で4つの場面に影響します。

パソコンへの負荷

AntigravityとClaude Codeは自分のパソコンでAIが作業するため、作業中はパソコンが重くなります。特にAntigravityは画面表示も多いので、メモリ16GB以上が推奨されています。複数の作業を同時に走らせると、メールやExcelなど他の作業がカクカクする可能性もあります。Codexは全部OpenAI側で処理されるので、自分のパソコンは軽いまま。古いパソコンでも問題なく使えるのは大きなメリットです。

情報の安全性

ECサイトでは顧客の住所や決済情報を扱うことがあります。AntigravityとClaude Codeは自分のパソコン内で作業するため、データが外部に送られにくいという利点があります。ただしAntigravityは、無料テスト期間中はAIとのやり取りがGoogleのサービス改善に使われる可能性があると利用規約に記載されています。Codexはプログラムや指示内容がOpenAIのコンピューターに送られるため、どのデータをAIに渡すかは事前に確認しておくべきポイントです。

途中で方向修正ができるか

AntigravityとClaude Codeは、AIの作業をリアルタイムで見られます。間違った方向に進んでいたら「やっぱりここはこうして」と途中で修正できます。Codexは指示を投げたら基本的に完成まで待つ形式です。途中で方向を変えるのが難しいので、最初の指示の出し方が結果を大きく左右します。

パソコンを閉じても作業が進むか

ここがCodex最大の差別化ポイントです。AntigravityとClaude Codeは自分のパソコンで動いているので、パソコンの電源を切れば作業も止まります。Codexはインターネット上で作業しているので、指示を出した後にパソコンを閉じても作業は進み続けます。朝出勤前に5つの作業を投げて、夜帰宅後に全部の完成品を確認する。これができるのはCodexだけです。商品登録や発送対応で日中忙しいEC事業者にとって、この「放っておける」特性は思った以上に価値があります。

EC事業者はどう選べばいいのか

3つのツールはそれぞれ得意な場面が異なります。

プログラミング経験がなく、ゼロから業務ツールやアプリを作ってみたい場合は、画面を見ながら操作できるAntigravityが最も始めやすいでしょう。現在無料で試せるのも後押しになります。

すでにShopifyやWordPressなどで構築したECサイトがあり、「この機能を追加したい」「このバグを直したい」といった改修作業には、既存コードの理解力が高いClaude Codeが適しています。月額約15,000円の中間プランがある点も、中小EC事業者には現実的な選択肢です。

日中は本業で忙しく「指示だけ出して後は任せたい」という場合、あるいはチームのSlackから誰でもAIに作業を頼めるようにしたい場合は、Codexの「放っておける」設計がフィットします。

実際の開発現場では、AntigravityやClaude Codeでプログラムを作り、Codexにそのプログラムの品質チェックをさせるという組み合わせ使いも広がり始めています。最初から1つに絞る必要はなく、まずは無料で使えるAntigravityから試してみて、必要に応じて他のツールを組み合わせていくのが最も現実的な進め方です。

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投稿者: 齋藤竹紘

齋藤 竹紘(さいとう・たけひろ) 株式会社オルセル 代表取締役 / 「うるチカラ」編集長     Experience|実務経験 2007年の株式会社オルセル創業から 17 年間で、EC・Web 領域の課題解決を 4,500 社以上 に提供。立ち上げから日本トップクラスのEC事業の売上向上に携わり、 “売る力” を磨いてきた現場型コンサルタント。 Expertise|専門性 技術評論社刊『今すぐ使えるかんたん Shopify ネットショップ作成入門』(共著、2022 年)ほか、 AI × EC の実践知を解説する書籍・講演多数。gihyo.jp Authoritativeness|権威性 自社運営メディア 「うるチカラ」で AI 活用や EC 成長戦略を発信し、業界の最前線をリード。 運営会社は EC 総合ソリューション企業株式会社オルセルTrustworthiness|信頼性 東京都千代田区飯田橋本社。公式サイト alsel.co.jp および uruchikara.jp にて 実績・事例を公開。お問い合わせは info@alsel.co.jp まで。

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