OpenAIがAIっぽい9語を名指し|EC商品説明を人間の文章に戻す3手順

OpenAIが公式ドキュメントでGPT-6 Astraに避けさせるAIっぽい9語を名指し。delveやleverage、対比構文まで具体例を列挙。EC商品説明を人間の文章に戻す3手順を解説します。

投稿日: カテゴリー AIニュース

OpenAI は公式ドキュメントで、GPT-6 Astra に避けさせるべき「AIっぽい言い回し」を名指ししました。

対象は delve、foster、leverage といった単語から、「Bottom Line:」で始まる締めや「X ではなく Y です」という対比構文まで、9つの語・言い回しが具体例として並びます。商品説明やメルマガを生成AIで量産している事業者にとって、これは文章品質の基準が公式に言語化されたという意味を持ちます。本記事は、EC支援19年・5,000社超の実績を持ち、AI導入支援は2023年から提供する株式会社オルセル(うるチカラ運営)が解説します。

GPT-6 Astra の提供開始を伝えるイメージ

OpenAI公式ガイドがAIっぽい9語を名指しした

結論として、OpenAI のモデルガイダンスには、GPT-6 Astra に対して避けさせるべき語の具体例が列挙されています。理由は、この世代のモデルが指示に対して従順になった一方で、放置すると定型的な言い回しに寄りやすいためです。

名指しされているのは、結論部の「Bottom Line:」、delve、foster、leverage、「it’s worth noting」、「importantly」、「Question? Answer.」という自問自答形式、「This isn’t about X. It’s about Y.」という対比構文、そして「genuinely」の9つです。加えてハイフンでつないだ複合形容詞も避けるよう書かれています。締めについても「Do not use concluding summary statements such as “In short:..”」と明記され、末尾の要約文そのものを禁じています。

同じドキュメントには文章スタイルの指針もあります。「GPT-6 Astra tends to use lists, tables and Markdown to make responses scannable」とあり、放っておくと箇条書きと表が増える性質が公式に認められています。散文が必要なら明示的に指定せよ、というのが公式の推奨です。さらに、平易な語と具体例を使い、能動態と直接的な文を優先し、リストは情報が本当に並列・逐次・比較の関係にあるときだけ使う、という水準まで踏み込んでいます。

技術面の変更も同時に案内されています。GPT-6 Astra へ移行する際は temperature、top_p、top_logprobs の3つのパラメータを削除する必要があり、reasoning effort の none は非対応、ツール呼び出しは Responses API が前提になります。従来 none や minimal を使っていた場合は low から比較せよ、という指示です。

日本のEC事業者にとって何が論点か

論点は、商品説明の「AIっぽさ」が売上ではなく信頼を削るという点にあります。楽天市場やAmazon、Shopifyの商品ページを生成AIで量産すると、複数商品の説明文が同じリズムと同じ接続表現で埋まります。読者はそれを1ページ単体では意識しませんが、店舗内を回遊した瞬間に気づきます。

日本語で同じ現象を起こす表現は、公式リストの直訳ではありません。ここからは筆者の対応づけですが、「〜という点も見逃せません」「重要なのは〜という点です」「〜ではなく、〜なのです」「一言で言えば」といった言い回しが、英語の it’s worth noting や importantly、対比構文とほぼ同じ役割を果たしています。これらは意味をほとんど足さずに文字数だけを増やすため、商品説明では特に不利に働きます。

注意したいのは、冒頭で結論を出すことと、末尾に要約を置くことは別物だという点です。公式ガイドが禁じているのは後者、つまり本文を読ませたあとに「要するに」と繰り返す締めのほうです。検索エンジンや生成AIに引用されやすい書き方として冒頭の結論先出しは有効なままなので、ここを混同して冒頭の言い切りまで削らないでください。AIが書いた文章をどう評価するかという観点は、AI文章の評価と表示をどう扱うかの3判断軸でも整理しています。

もうひとつの論点はモール規約との関係です。文体を整える話と、薬機法・景表法に触れる表現を避ける話は別レイヤーです。slop語を消しても、価格の優位性を断定する表現や効能をうたう表現は依然としてリスクなので、禁止語リストは文体用と法令用の2本立てで持つのが実務的です。なお、モールごとの表現規約の細部は改定が入るため、最新版の確認が必要です(要確認)。

商品説明を人間の文章に戻す3手順

第一に、禁止語リストを社内の共通プロンプトに固定します。人が毎回口頭で指示するのではなく、商品説明生成用のシステムプロンプトに日本語の禁止表現を10語前後で書き込み、テンプレートとして共有します。ここで英語のリストをそのまま貼らず、日本語の実際の癖に置き換えるのが要点です。

第二に、出力形式を明示します。公式ガイドが認めているとおり、GPT-6 Astra は何も言わなければ箇条書きと表に寄ります。商品説明で必要なのは短い段落なので、「見出しと箇条書きを使わず、1段落3文以内の散文で書く」と指定します。仕様表のように本当に並列な情報だけを箇条書きに残せば、ページ全体の可読性が上がります。

第三に、出力後の機械チェックを入れます。禁止語を含むかどうかは目視ではなく文字列検索で判定できます。CSVに書き出した商品説明を一括で検査し、ヒットした行だけ人が直す運用にすれば、1商品あたりの確認時間を数十秒に圧縮できます。生成コストそのものは下がっており、タスクあたりの単価が下がった件は先日の記事で扱いました。公式ガイドも、より少ない出力トークンで強い結果が出るためタスクあたりの推定APIコストは従来モデルより低いと説明しています。

まとめ

OpenAI が示したのは、モデルの性能ではなく文章の質を揃えるための基準です。日本のEC事業者にとっては、禁止語リストの共有、出力形式の明示、機械チェックの3点を仕組みに落とすだけで、商品説明の均質さと信頼感が変わります。まずは主力カテゴリ1つで試し、レビューと滞在時間の変化を見てから横展開するのが現実的な進め方です。

参考文献

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https://uruchikara.jp/contact/

引用元: OpenAI Developers|Model guidance


【監修】齋藤竹紘(株式会社オルセル代表 / 19年・5,000社のEC支援実績)


投稿者: 齋藤竹紘

株式会社オルセル代表取締役 / うるチカラ編集長。19年・5,000社以上のEC支援実績を持ち、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・Shopify・Shopee越境ECの実装ノウハウを保有。AI×ECに関する書籍を3冊執筆。「現場で使えるAI実装」を一次情報として発信しています。

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