Googleは2025年10月、Gmail向けの新しいAI機能「Help me schedule」を発表しました。Gemini AIを活用したこの機能により、メールでのミーティング日程調整が大幅に効率化されます。
自動でミーティング候補を提案
「Help me schedule」は、ミーティングの日程調整に関するメールに返信する際に自動的に起動します。Gmailがメールの内容を分析し、日程調整が必要だと判断すると、ツールバーに専用ボタンが表示される仕組みです。
ボタンをクリックすると、GeminiがGoogleカレンダーの予定とメールの文脈を基に、複数の候補日時を自動生成します。提案された日時は返信メールに直接追加され、相手が選択すると全員にカレンダー招待が自動送信されます。
メールのやり取りを削減
従来のメールでの日程調整では、「火曜日はいかがですか」「その日は都合が悪いので別の日で」といった複数回のやり取りが必要でした。新機能を使えば、初回の返信で複数の候補を提示できるため、調整にかかる時間とメール数を削減できます。
Geminiがカレンダーとリアルタイムで連動しているため、ダブルブッキングのリスクも軽減されます。
既存の日程調整ツールへの影響
この機能の登場により、TimeRexやCalendlyといった有料の日程調整ツールの立ち位置が変わる可能性があります。Google Workspaceユーザーであれば追加コストなしで利用できるため、基本的な日程調整であれば専用ツールが不要になるかもしれません。
ただし、専用ツールには定期的な面談枠の設定や、複数人の空き時間を一括管理できる機能など、より高度な機能があります。シンプルな1対1の調整はGmailで、複雑なスケジュール管理は専用ツールで、という使い分けになる可能性が高いでしょう。
Workspace全体のAI統合が進む
この機能は、GoogleがWorkspace全体にAIを統合する取り組みの一環です。すでにGmailではメール作成支援、Googleドキュメントでは文章生成支援など、様々な場面でGeminiが活用されています。
日常的なタスクにAIを自然に組み込むことで、ユーザーの生産性向上を目指す戦略が明確になっています。詳細な情報はWorkspace Updates blogで公開されています。
引用: blog.google
