yahoo-shipping-policy-checkerとは、Yahoo!ショッピングの配送・返品表記の矛盾をAIが突合検査するスキルのことです。
Yahoo!ショッピングの店舗運営で意外に怖いのが、ストア情報・お買い物ガイド・商品ページの3か所で送料や返品条件の記載が食い違っている状態です。「商品ページは全国送料無料、ガイドには沖縄・離島は別途」といった不一致は、特定商取引法上の有利誤認や不利益事実の不告知につながりかねません。yahoo-shipping-policy-checkerを使えば、この3者突合の点検をAIに任せられます。本記事は、EC支援19年・5,000社超の実績を持ち、AI導入支援は2023年から提供する株式会社オルセル(うるチカラ運営)が解説します。
このスキルでできること:3者整合と例外明示の検査
結論から言うと、このスキルは「3者整合」と「例外の明示」という2つの検査軸で、Yahoo!ショッピング特有の配送・返品表記のリスクを洗い出します。ALSEL Agent Skillsで配布されているスキルの1つで、ストア情報(特商法に基づく表記)、お買い物ガイド、商品ページの3つの文言を入力すると、閾値・期間・条件の食い違いを特定し、矛盾箇所・修正文案・優先度・管理画面で確認すべき設定項目まで提示します。
検査対象は幅広く、送料無料条件の3者一致、沖縄・離島・大型・冷凍配送の例外明記、不良品とお客様都合の返品条件の書き分け、返品不可カテゴリの明示、定期購入の解約条件の正確な記載などをカバーします。頻出NGの筆頭は「全国送料無料」とだけ書いて沖縄・離島の例外を明示しないパターンで、スキルはこうした落とし穴を体系的に検出します。
優良配送の基準への整合チェックも含まれます。優良配送は注文受付から2日以内着、出荷遅延率5%未満、ストア都合キャンセル率2.5%未満が基準で、2025年11月からは検索順位に関わる評価点の改定(総合13点から10点へ、優良店評価は5点から6点へ)も反映されています。あす着・翌々日着・翌日優良配送といった配送区分がカットオフ時刻と地域に依存する点まで踏み込んで検査します。
実際の使い方:文言を渡して突合を依頼するだけ
使い方はシンプルで、Claude Codeなどのスキル対応AI環境に「Yahoo!の配送表記をチェック」「送料無料表記の整合性を見て」「優良配送バッジを取りたい」などと依頼し、ストア情報・お買い物ガイド・商品ページの文言を貼り付けるだけです。管理画面の地域別送料やカットオフ時刻の設定、直近30日の出荷遅延率・ストア都合キャンセル率があれば、あわせて渡すことでより実態に即した診断になります。
出力は矛盾箇所の一覧と修正文案です。たとえば送料無料の閾値が3者で不一致なら、どのページのどの文言をどう直すべきかを優先度付きで提示します。返品ポリシーについては、不良品・誤配送は商品到着後7日以内でストア送料負担、お客様都合は8日以内でお客様送料負担、といった書き分けの標準形に照らして不足を指摘します。通信販売にクーリング・オフが適用されないため、返品特約を明示しない場合の特商法上の扱いまで考慮されている点も実務的です。
法定表記の検査も組み込まれています。特商法の13項目に加え、2022年6月改正で直罰化された最終確認画面の6項目(分量、販売価格・支払総額、支払時期・方法、引渡時期、申込撤回・解除条件、申込期間制限)を突合します。違反は3年以下の懲役または300万円以下の罰金の対象となるため、定期購入を扱う店舗ほど点検の価値が大きい領域です。
導入による業務インパクト:属人チェックの抜け漏れをゼロに近づける
配送・返品表記の点検は、従来はベテラン担当者が目視で行うしかなく、ページ数が増えるほど抜け漏れが発生しやすい業務でした。3か所×複数商品ページの突合を人力でやると、それだけで数時間かかることも珍しくありません。スキル化すれば、文言を渡すだけで一次チェックが数分で完了し、人間は修正判断に集中できます。
注意点も正直に書いておくと、このスキルは表記の整合性検査が主目的であり、優良配送の達成そのもの(物流オペレーションの改善)を代行するものではありません。また、優良配送の基準や評価点は改定されることがあるため、最終判断の前に必ず公式ヘルプで最新の基準を確認してください。薬機法・景表法の文言修正は別スキルの守備範囲です。
まとめ
yahoo-shipping-policy-checkerは、Yahoo!ショッピングで配送・返品表記のリスクを潰したい店舗、特に定期購入や送料例外の多い商材を扱う店舗に向いています。まずは自店舗のストア情報・お買い物ガイド・主力商品ページの3点を用意して、一度突合にかけてみてください。CSV系の点検はYahoo!ショッピング商品CSVをAIで検品するスキル解説もあわせて参考になります。
参考文献
※うるチカラでは、生成AIの導入支援から運用最適化まで、貴社のEC事業に合わせたカスタマイズ提案を行っています。無料相談(30分)も実施中ですので、お気軽にお問い合わせください。
https://uruchikara.jp/contact/
【監修】齋藤竹紘(株式会社オルセル代表 / 19年・5,000社のEC支援実績)

株式会社オルセル代表取締役 / うるチカラ編集長。19年・5,000社以上のEC支援実績を持ち、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・Shopify・Shopee越境ECの実装ノウハウを保有。AI×ECに関する書籍を3冊執筆。「現場で使えるAI実装」を一次情報として発信しています。