もう検索するだけじゃない!AIブラウザが代わりに作業してくれる時代へ
Perplexityという企業が開発した新しいウェブブラウザ「Comet(コメット)」が話題になっています。このブラウザの何がすごいかというと、ただウェブサイトを見るだけでなく、AIがユーザーの代わりに実際の作業をこなしてくれるんです。
例えば、「東京から大阪への明日の飛行機を予約して」と話しかけるだけで、AIが自動的に航空会社のサイトを開き、空席を確認し、予約まで進めてくれます。実際に海外メディアがテストしたところ、自然な言葉での指示だけで仮想的な予約を完了させることに成功しました。
これまでのChromeやEdgeといったブラウザでは、自分でサイトを開いて、検索して、必要な情報を見つけて、フォームに入力して…という作業が必要でした。でもCometなら、まるで優秀な秘書がついているかのように、AIがこれらの作業を代行してくれるのです。
具体的に何ができるの?日常生活での活用例
Cometの実力は、複数のステップが必要な作業で特に発揮されます。
ネットショッピングの場合: 「予算3万円以内で評価の高いワイヤレスイヤホンを探して、最安値のショップで買いたい」と伝えると、AIが複数のECサイトを巡回し、レビューを確認し、価格を比較して、最適な商品を提案してくれます。
仕事での活用: 「競合他社の最新プレスリリースをまとめて」と指示すれば、各社のウェブサイトから情報を収集し、要点を整理したレポートを作成してくれます。タブを何十個も開いて情報を集める必要がなくなります。
旅行計画: 「来月の連休に家族4人で行ける温泉旅館を探して」と頼めば、空室状況、料金、口コミを自動でチェックし、条件に合う宿泊施設のリストを作成してくれます。
でも、まだ完璧じゃない?現時点での課題
実際に使ってみた人たちの報告によると、Cometはまだ発展途上の部分もあります。
AIが指示を誤解することがあり、例えば「安いホテル」を探してと言ったのに高級ホテルを提案してきたり、同じ作業を何度か試さないと成功しないこともあるそうです。これは、日本語での利用を考えると、さらに精度の向上が必要かもしれません。
また、すべての作業をクラウド(インターネット上のサーバー)で処理するため、個人情報の取り扱いについて心配する声もあります。クレジットカード情報や個人的な検索履歴がどのように管理されるのか、まだ明確でない部分があります。
これからどうなる?ブラウザの未来像
Perplexityは年間売上が約120億円に達し、数百万人が利用する規模まで成長しています。同社はCometをさらに進化させ、将来的にはOpenAIなど他のAI技術との連携も計画しているようです。
もしこの技術が完成度を高めれば、私たちがインターネットを使う方法は根本的に変わるでしょう。「ブラウザを開いて検索する」という行為自体が過去のものになり、「AIに頼んで実行してもらう」のが当たり前になる時代が来るかもしれません。
まとめ:今すぐ導入すべき?
Cometは確かに革新的で、うまく動作すれば仕事の効率を劇的に向上させる可能性があります。ただし、現時点ではまだ実験的な要素も多く、特に日本語での利用や日本特有のウェブサービスへの対応は未知数です。
個人で試してみる分には面白い体験ができそうですが、企業での本格導入は、もう少し技術が成熟してからの方が安全かもしれません。それでも、このような技術の動向を把握しておくことは、今後のデジタル戦略を考える上で重要です。
私たちの仕事や生活を大きく変える可能性を秘めたAIブラウザ。完璧に機能するようになれば、それはまさに「未来のインターネット体験」と呼べるものになるでしょう。
引用: www.webpronews
