GettyとOpenAIが提携|ChatGPT検索の画像表示でEC集客が変わる3つの論点

GettyとOpenAIがChatGPT検索にライセンス画像を表示する提携を発表。AI検索の画像表示がEC集客と商品画像戦略に与える影響を3つの論点で解説します。

投稿日: カテゴリー AIニュース

写真大手のGetty ImagesとOpenAIが、ChatGPTの検索・発見体験にライセンス画像を表示する複数年契約を結びました。AI検索の回答に出典付きの正規画像が並ぶ流れは、商品やブランドがAIにどう「見せられるか」を左右します。日本のEC事業者にとっても、ビジュアル検索とブランド想起の土台が動く話です。本稿では事実関係を整理し、AI検索時代の画像とEC集客について3つの論点を解説します。

何が起きたか:ChatGPTにGettyの正規画像が「表示」される

Getty Imagesは2026年6月21日、OpenAIとの表示提携(display agreement)を発表しました。Gettyのライセンス済みコンテンツが、ChatGPT内の検索・発見体験に表示されるようになるという内容です。複数年契約で、金額や表示頻度などの具体条件は公表されていません。

重要なのは、この契約が「表示(display)」に限られ、モデル学習(training)は対象外とされている点です。GettyのCEOであるクレイグ・ピーターズは「高品質でライセンスされたビジュアルコンテンツは、AIによる検索と発見をより役立つもの、より信頼できるものにする」と述べています。ChatGPTの回答に、出典表示(attribution)付きでGettyの画像が並ぶことになります。

発表を受けてGettyの株価は6月22日に一時200%近く急騰しました。同社は直近で1ドル割れの安値圏にあり、NYSEから上場維持基準に関する通知も受けていた状況で、今回の提携が訴訟頼みではなく「ライセンス供与」という戦略の正しさを示した格好です。なお、引用元のthe-decoderはこの契約を「ライセンスが訴訟に勝った瞬間」と位置づけています。

なぜEC事業者に関係するか:AI検索の「画像面」が整い始めた

GettyがAI企業と画像表示で組むのは初めてではありません。2025年10月にはPerplexityとも複数年の画像提携を結んでおり、AI検索サービス側が「正規画像を出典付きで見せる」方向に着実に動いていることが分かります。

AI検索と画像をめぐる動きを示すイメージ

この流れは、日本のEC事業者にとって2つの意味を持ちます。1つは、消費者がChatGPTやPerplexityで商品やカテゴリーを調べる際、テキストだけでなく出典の明確な画像とともに情報を受け取るようになること。AI検索における露出を狙う、いわゆるGEO(生成エンジン最適化)の対象が、文章だけでなくビジュアルにも広がっていくという見立てです。もう1つは、画像の「出所」がこれまで以上に問われること。出典付き表示が標準になれば、権利関係があいまいな画像はAIの回答面で採用されにくくなる可能性があります。

楽天市場やAmazon、Shopify、Yahoo!ショッピングで店舗を運営する事業者からすると、自社の商品画像やブランド写真が、将来的にAI検索の回答内でどう扱われるかは無視できません。現時点で「自社画像がChatGPTに優先表示される」といった仕組みが用意されたわけではない点は要確認ですが、AI側が正規・高品質・出典明示の画像を重視する方向にあること自体は、商品ページの画像品質や権利管理を見直す根拠になります。

今後の展望と初動アクション

第1に、商品画像とブランド素材の権利を整理しておくことです。撮影者やモデル、使用許諾の範囲を社内で把握し、誰が見ても出所の明確な状態にしておくと、AI検索を含むあらゆる外部露出で扱いやすくなります。

第2に、生成AI画像を使う場合は「商用安全」を基準に選ぶことです。Getty自身も、許諾済みコンテンツで学習し補償(indemnification)と恒久的な利用権を備えた画像生成を打ち出しています。バナーや商品周辺ビジュアルを生成AIで作る際は、学習データの素性と商用利用条件を確認してから採用する習慣が、後々のリスクを抑えます。

第3に、AI検索での見え方を定点観測することです。ChatGPTやPerplexityで自社ブランド名・主力商品・カテゴリー名を検索し、どんな画像とテキストが出るかを月次で記録しておくと、表示仕様の変化に早く気づけます。表示頻度やクリック導線の有無は今後の発表待ちであり、過度な先回りより観測と準備が現実的です。

まとめ

GettyとOpenAIの表示提携は、AI検索の回答に正規画像と出典が並ぶ時代の入り口を示しています。日本のEC事業者がいま取るべきスタンスは、商品画像の権利整理、商用安全な生成AI画像の選別、そしてAI検索での自社の見え方の定点観測です。仕組みの詳細は要確認ですが、ビジュアルの信頼性が問われる方向は明確で、早めの足場固めが効いてきます。

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引用元: the-decoder


【監修】齋藤竹紘(株式会社オルセル代表 / 19年・5,000社のEC支援実績)


投稿者: 齋藤竹紘

株式会社オルセル代表取締役 / うるチカラ編集長。19年・5,000社以上のEC支援実績を持ち、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・Shopify・Shopee越境ECの実装ノウハウを保有。AI×ECに関する書籍を3冊執筆。「現場で使えるAI実装」を一次情報として発信しています。

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