Photopea(フォトピア)完全ガイド2026|無料ブラウザ版フォトショップ代替の使い方とEC事業者の活用法

投稿日: カテゴリー AIニュース

フォトピーとは、ブラウザだけで動く無料のフォトショップ互換画像編集ツールのことです。

Photoshopは高機能ですが、月額契約と高スペックPCが前提になりやすく、サブスク費用や端末入れ替えのたびに導入を見送るEC事業者も少なくありません。Photopea(フォトピー)はブラウザだけで起動し、PSD形式も読み書きできる無料代替として2026年も支持を集めています。本記事では、2022年公開の旧版から内容を全面刷新し、最新UIでの使い方、Photoshopとの違い、ECバナー制作やAI画像との組み合わせ、商用利用の注意点までを5,000社以上のEC支援知見と合わせてまとめます。

Photopeaとは何か|2026年最新の立ち位置

Photopeaは、チェコの開発者Ivan Kutskir氏が個人で開発・運営しているブラウザ完結型の画像編集アプリです。公式サイトphotopea.comにアクセスすれば、インストール不要でPhotoshopに近いインターフェースをそのまま使えます。PSD、PSB、Sketch、XD、AI、PDF、RAWなど30種類以上のファイルを開け、PSD形式での書き出しにも対応している点が、他の無料代替ツールと一線を画す特徴です。

2026年5月時点で月間アクティブユーザーは400万人を超え、世界中のデザイナーや学生、副業クリエイターの定番ツールに育っています。日本のEC現場でも、商品画像のリサイズ、楽天バナーの差し替え、Amazonサブ画像の文字入れなど、PhotoshopライセンスがないスタッフでもPSD互換のまま作業できる利点から導入が広がりました。

「Photoshopの代わり」と表現されることが多いものの、機能の完全互換ではなく、レイヤースタイル、ブラシ設定、フィルタ群の一部はPhotoshopより簡素です。一方で、ブラウザの中で動くため作業ファイルがローカルPCに残らず、社内セキュリティ要件で「外部にデータを置きたくない」ケースとの相性は良好です。

Photopeaの基本機能と使い方

Photopeaは初期起動時にPhotoshopのようなダークUIが立ち上がります。中央に「新規プロジェクト」「コンピュータから開く」「テンプレート」のショートカット、左にツールパネル、右にレイヤーパネルとヒストリーパネルが並ぶ、Photoshop使用者なら数秒で馴染める構成です。

新規プロジェクトを作る場合は、上部メニューの「ファイル」から「新規」を選び、幅・高さ・解像度・カラーモードを指定します。楽天市場のサムネ用なら700×700pxまたは1200×1200px、RGB、解像度72dpiが定番です。Amazon商品画像のメイン画像は2000×2000pxを推奨幅として作っておくと、ズーム表示にも耐えるサイズになります。

ローカルPCに保存している画像を編集する場合は、トップページの「コンピュータから開く」をクリックするか、起動後の画面に直接ファイルをドラッグ&ドロップしても開けます。Googleドライブ、Dropbox、URL指定での読み込みにも対応しており、社内のクラウドストレージにあるPSDを直接開いて編集できる点はPhotoshopに勝る部分です。

レイヤー、テキスト、ブラシ、選択ツール、マスク、調整レイヤー、フィルタなどの主要機能はPhotoshopとほぼ同じ位置にあります。日本語UIに切り替えるには、右上の言語メニューから「日本語」を選択するだけで切り替わり、メニュー名・ショートカットの表記もすべて日本語化されます。

ファイルの保存は「ファイル」→「PSD として保存」または「書き出し」→「PNG/JPG/WebP」から選びます。PSDで保存しておけばPhotoshopやIllustrator、Affinity Photoでもそのまま開けるため、外部の制作会社とのデータやり取りでも問題が起きません。

Photopeaの最新UIとPhotoshop互換性

2026年に入ってからのアップデートで、Photopeaは生成AI周りの機能を強化しました。具体的には、選択範囲を指定して「Magic Replace」と呼ばれる生成塗りつぶし機能を呼び出すと、写真の不要部分を自然に消したり、背景を差し替えたりできます。Photoshopの生成塗りつぶし(Generative Fill)と同じ用途で使えますが、Photoshopが有料サブスクと別料金のAdobe Firefly生成回数枠を消費するのに対し、Photopeaは無料枠が用意されています。

UI面では、レイヤー効果(ドロップシャドウ、内側のシャドウ、レイヤースタイルなど)の出し方、調整レイヤーの追加位置、スマートオブジェクトに相当する「埋め込み」操作までPhotoshopとほぼ同じ手順で行えます。Photoshopから移行してきたデザイナーがPhotopeaに切り替えても、メニュー位置を覚え直す時間はほとんどかかりません。

一方で、Photopeaが苦手な領域もあります。動画レイヤーや3D機能はPhotopeaにはなく、ブラシエンジンもPhotoshopの細やかさには及びません。RAW現像はLightroomと比べると簡易的で、本格的な色補正にはAdobe Camera Rawのほうが向いています。「日常のEC制作で8〜9割の作業をPhotopeaでカバーし、残りの1〜2割を必要に応じてPhotoshopやLightroomで仕上げる」という棲み分けが、コストと品質の両立として現実的です。

導入コストでの優位は明確で、Photoshop単体プランが2026年5月時点で月額3,280円(年契約・税別、参考価格、要確認)であるのに対し、Photopeaの基本機能は無料、広告非表示の有料プランでも年間40米ドル前後にとどまります。複数台のPCで使う社内デザイナー部隊を抱える店舗にとって、年間数万円規模のサブスク削減につながります。

EC事業者から見たPhotopeaの活用シーン

EC運営の現場でPhotopeaが役立つのは、商品画像のリサイズ、楽天市場のスマホ用バナー作成、Amazonのサブ画像への文字入れ、Yahoo!ショッピング店舗ロゴの差し替え、Shopifyのコレクション画像のトリミングなど、Photoshopで日常的に行ってきた軽作業がそのまま置き換わる場面です。

楽天市場の運営においては、商品ページ用バナー、メイン画像、サブ画像、PC用商品説明枠の中の説明バナーまで、1商品あたり10〜20点の画像を作る必要があります。これらを社内のアルバイトや業務委託メンバーに展開する際、Photoshopライセンスを全員に配るのは予算的に厳しいケースが多いものの、Photopeaならブラウザさえあれば全員が同じテンプレートPSDを共有して編集できます。

Amazon商品画像は背景白+商品占有率85%という規定があるため、Photopeaの「マジックワンド」「クイック選択」「背景消しゴム」などのツールで素早く白抜きするのが定番手順です。最新版ではAIによる背景自動削除も搭載され、ワンクリックで人物・商品の輪郭を抽出できます。

Shopifyや独自ECの場合は、商品画像とは別にトップページのキービジュアル、コレクションサムネ、SNS広告用バナーが必要になります。同じデザインを複数サイズで書き出す際には、Photopeaの「書き出し」→「複数サイズ書き出し」機能で、1つのPSDから一気にPNG/JPG/WebPの複数サイズを出力できます。

AIで生成した商品画像をベースに、文字入れと最終調整だけ手作業で行う運用も増えました。商品画像のAI生成を本格運用するなら楽天の商品画像をAIで作る方法で具体的な手順をまとめており、生成後のフィニッシュをPhotopeaで仕上げるのが2026年のスタンダードです。ChatGPT Image機能のEC実装例はChatGPT Images 2.0の日本語対応で、EC事業者のバナー制作は完全に変わるで詳述しています。

AIで活用する具体手順|PhotopeaとChatGPTの併用

Photopeaは画像編集ツールであり、AIに直接プロンプトを投げる窓口ではありません。しかし、AIで生成した画像をPhotopeaで仕上げる、あるいはPhotopeaで作業する前にChatGPTに構図やデザイン方針を相談するという使い方は、EC事業者の標準フローとして定着しつつあります。

ChatGPTプロンプト例(楽天サムネ案のブリーフ生成):
あなたは日本の楽天市場の商品サムネイル制作に詳しいデザインディレクターです。
以下の商品情報をもとに、Photopeaで実装するためのデザインブリーフを作成してください。

商品情報:
- カテゴリ:{ジャンル}
- ターゲット顧客:{ペルソナ}
- USP:{独自販売要素}
- 価格帯:{範囲}
- 訴求語句:{送料無料/ランキング受賞/ギフトなど}

出力に含める要素:
1. 画像サイズ(楽天サムネは正方形1:1)
2. レイヤー構成案(背景/商品/影/訴求バナー/補助情報)
3. 配色(メイン色・サブ色・差し色のHEXコードを各1つ)
4. フォント候補(日本語ゴシック系のフリーフォント名)
5. Photopeaで作業する際の手順を5ステップで
Claudeプロンプト例(バナーコピー量産):
楽天スーパーセール向けに、Photopeaで使うバナー用コピーを3案作成してください。
条件:
- 1案あたり15字以内
- 数字または期間限定の要素を必ず含める
- 「最強」「絶対」「業界No.1」などの禁止表現は使わない
- ですます調・体言止めの両方を混ぜる
- 各案の想定読者層(ライト層/ロイヤル層/新規)を1行で添える

商品テーマ:{セールテーマ、対象カテゴリ、開催期間}
Geminiプロンプト例(Photoshop→Photopea移行支援):
これからAdobe PhotoshopからPhotopeaに業務移行する社員に向けたチェックリストを作成してください。
- 必要なブラウザ環境とインターネット回線の最低要件
- PSDファイルの移行手順(クラウド経由とローカル経由)
- Photopeaでできない作業の代替手段
- Photoshop独自フィルタを使った既存PSDを開いたときの注意点
- 著作権・商用利用の確認事項
出力フォーマット:4つの見出し+各見出し3〜5項目の番号付きリスト

これらのプロンプトで作った設計図を、Photopeaの新規プロジェクトに落とし込みます。AIが構造を考え、Photopeaが手を動かす、という役割分担を意識すると、デザイナーでない店舗担当者でも品質のばらつきを抑えながら制作スピードを上げられます。

Photopeaを商用利用するときの注意点と回避策

Photopeaは無料で利用できますが、商用利用に関しては公式FAQが「個人・商用ともに自由に利用可能」と明記しています(参考、要確認)。一方で、Photopea内で読み込んだ素材(フォント、ストック画像、PSDテンプレート)の著作権は別途確認が必要です。Photopeaが配布しているわけではない素材を組み合わせて販促物を作る場合は、各素材の利用規約を読む手順を社内で必ず通してください。

ブラウザ上で動くという特性上、編集中にネット回線が切れたり、ブラウザを誤って閉じたりすると、未保存の作業が消える恐れがあります。回避策は、Photopeaの自動保存機能を有効にし、Googleドライブ/Dropbox連携で15〜30分ごとに自動アップロードする設定を組むことです。あるいは、節目ごとにPSDを書き出してローカル保存する習慣を徹底するだけでも事故は防げます。

日本語フォントの文字化けは、Photopea初心者が最初に踏むトラブルです。デフォルトでは欧文フォントしか表示されないため、テキストツールでフォント名の隣にある絞り込みメニューから「Chi-Jap-Kor」を選び、Noto Sans JPやSource Han Sansなどの日本語対応フォントを選択する必要があります。社内で利用するフォントを「フォントを読み込み」でアップロードしておけば、毎回探す手間も省けます。

社内セキュリティポリシーで、外部Webサービスへの画像アップロードが禁止されている企業の場合、Photopeaはローカルファイルをサーバに送信せずブラウザ内で完結する設計になっていますが、念のため情報システム部門に確認を取ってから導入してください。Photoshopとの比較で見ると、Photoshopもクラウド同期機能を使うとAdobeのサーバにデータが残るため、どちらが安全かは社内のクラウド利用ポリシー次第になります。

Photopeaと他の画像編集ツールの違い

Photopeaの代替候補として名前が挙がるのは、Adobe Photoshop、Affinity Photo、GIMP、Pixlr、Canvaの5つです。それぞれを「コスト」「PSD互換」「学習コスト」「EC現場での使い勝手」の4観点で比較すると、Photopeaの立ち位置がはっきり見えます。

Adobe Photoshopは月額3,280円(参考、要確認)でフル機能が使え、レイヤー効果・フィルタ・プラグインの量が圧倒的です。一方で、複数ライセンスを社内に配るとコストが膨らみ、社外メンバーへの一時的なライセンス貸与もしづらいのが弱点です。

Affinity Photoは買い切り型で1万円前後(参考、要確認)、PSD互換にも強い実力派ですが、買い切りゆえにメジャーアップデートのたびに追加課金が発生する場合があります。学習コストはPhotoshopとほぼ同等です。

GIMPは完全無料・オープンソースで、Linuxを含むマルチプラットフォーム対応が魅力ですが、UIがPhotoshopと大きく異なり、Photoshop経験者が乗り換えるとショートカットの再学習が必要になります。

Pixlrは無料プランがあり、初心者向けの簡素なUIが特徴ですが、PSD互換性とレイヤー機能の細やかさはPhotopeaに劣ります。

Canvaはテンプレート豊富で初心者でも使いやすい一方、PSD互換のレイヤー編集には弱く、デザイン要素ごとに細かい調整を行うEC制作の本番作業には向きません。

EC事業者から見ると、PSDで外部制作会社とやり取りしつつ、社内メンバーの作業環境を無料で揃えたい場合はPhotopeaが最適です。デザイン素人のメンバーがテンプレートだけで仕上げたい場合はCanvaが向きます。両者を併用するのも、現場では一般的な構成です。Adobe系のサブスクが必須な工程はPhotoshopに集中させ、軽い加工と量産はPhotopeaで吸収する分担が、コスト最適化の現実解です。

よくある質問

Photopeaは本当に無料で使えますか

基本機能は無料です。ブラウザでphotopea.comにアクセスするだけで、PSDの読み書きを含むほぼ全ての機能が使えます。広告非表示と一部高度機能(履歴拡張、優先サポート)が必要な場合のみ、年間40米ドル前後のPhotopea Premiumに切り替える選択肢があります。

Photopeaで保存したPSDはPhotoshopで開けますか

開けます。Photopeaが書き出すPSDはPhotoshopと互換性のある形式で、レイヤー構造・テキスト・マスクもそのまま引き継がれます。逆に、Photoshopで作成したレイヤースタイルや一部の特殊フィルタ効果はPhotopeaで完全再現できない場合があるため、最終納品データは納品先の環境で表示確認するのが安全です。

Photopeaでファイルが消えるリスクはありますか

ブラウザ上で動くため、通信が切れたりタブを誤って閉じたりすると未保存データは失われます。Photopeaには自動保存機能とGoogleドライブ/Dropbox連携機能があるので、必ず作業前に有効化してください。重要案件は1時間ごとにPSDをローカル書き出しする運用を社内ルールにしておくと事故が防げます。

Photopeaの商用利用は可能ですか

公式FAQによれば、Photopeaそのものを使って商用デザイン物を作ることは可能です。ただし、編集中に取り込んだフォント、ストック写真、外部テンプレートには別途の利用規約があるため、それぞれの権利関係は各素材の配布元で確認する必要があります。

Photopeaはスマホで使えますか

スマートフォンのブラウザでもアクセス自体はできますが、操作領域が狭く、本格的な画像編集には向きません。簡単なトリミング、レイヤー位置調整、書き出しだけならスマホでも実用範囲ですが、PC+外付けマウスでの利用を推奨します。


著者:齋藤竹紘(株式会社オルセル 編集長/5,000社以上のEC支援実績/書籍4冊)


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投稿者: 齋藤竹紘

株式会社オルセル代表取締役 / うるチカラ編集長。19年・5,000社以上のEC支援実績を持ち、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・Shopify・Shopee越境ECの実装ノウハウを保有。AI×ECに関する書籍を3冊執筆。「現場で使えるAI実装」を一次情報として発信しています。

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