Anthropicは2026年10月1日、Claude Codeの画面や動作をTypeScriptの関数で書き換えられる「Mods」を発表しました。
本記事は、EC支援19年・5,000社超の実績を持ち、AI導入支援は2023年から提供する株式会社オルセル(うるチカラ運営)が解説します。Modsとは、Claude Codeの内部で動く小さな関数を足して、プロンプトの書き換えやツール呼び出しの制御、独自の画面表示までを実現できる拡張の仕組みのことです。Anthropicの発表では、従来のフックやスキルでは届かなかった領域に手が入ると説明されています。
Claude Code Modsとは何か、何が起きたのか
Anthropicの発表記事によると、Modsは小さなTypeScriptの関数で、Claude Codeの挙動と見た目を変えるためのものです。同記事には「A mod can rewrite a prompt, add new UI, replace a built-in feature, or add entirely new functionality.」と書かれています。
Claude Codeの操作ごとにイベントが発行され、Modはその前後、あるいは代わりに処理を差し込めます。複数のModは読み込み順に積み重なり、先に読み込まれたものが先にイベントを受け取ります。できることとして、プロンプトの書き換え、ツール呼び出しのブロックや再試行、権限リクエストの承認と拒否、ツール出力からの秘密情報の伏せ字化、ボタンや入力欄の追加などが挙げられています。
配布の形はプラグインです。/plugin コマンドやデスクトップアプリ、claude.aiのディレクトリから導入でき、Claude Codeのバージョンは2.1.287以降が必要とされています。ターミナルとデスクトップアプリのCodeタブでは画面描画まで反映され、VS Code拡張や claude -p ではフックだけが動き、描画は反映されません。
なぜ重要か:設定ファイルの外から、内側へ
従来のフック、スキル、MCPサーバーは、いずれもClaude Codeの外側から動く仕組みでした。公式ドキュメントはこの点を比較表で整理しており、画面に描画できるのはModだけだと明記しています。つまり、これまでは外から頼むしかなかった領域に、内側から手が入るようになったということです。
公式ブログが挙げる活用例は、コンテキストの使用量を天気アイコンで表示するToken Weather、危険なコマンドの実行前に影響範囲を見せるBlast Radius、編集履歴をステップ再生するReplay Theaterの3つです。作り方は6ステップで、フォルダ構成の作成から画面描画、データ取得、検証、マーケットプレイスでの共有まで進みます。Claude Codeに作りたい内容を話しかけ、Mod自体を書かせることもできます。
もう一つ見逃せないのが安全面です。Modは利用者の権限で動くコードであり、ファイルの読み書き、プロセスの起動、ネットワーク通信、環境変数の参照までできます。サンドボックスで隔離されるのはClaudeが実行するBashコマンドであり、Modが起動したプロセスは対象外とドキュメントに明記されています。信頼できる作者とマーケットプレイスからだけ入れる、導入前に claude plugin validate で何のイベントを扱うか確認する、といった運用が前提になります。
組織向けには、Team・Enterpriseプランで sec-default という組み込みModが最初に読み込まれ、利用者が入れたModが組織のセキュリティルールを上書きできないようにする仕組みが用意されています。ソースコードはGitHubのmodsディレクトリで公開されています。
今後の動き:日本の開発現場で注目したい3点
第一に、プラグインとマーケットプレイスの広がりです。Modは配布単位がプラグインなので、スキルやMCPサーバーと同梱できます。社内向けの開発ルールや承認フローを、ひとつのプラグインにまとめて配る使い方が現実的です。第二に、承認と監査まわりの整備です。ツール呼び出しを自動承認できるModは便利な反面、運用を誤るとリスクにもなります。管理者向け設定の allowManagedModsOnly などで、許可するModを絞る設計が重要になりそうです。第三に、対応環境の差です。WSLセッションでは動かないなど、環境による制約が公式に記載されています。社内展開の前に、自社の開発環境で動くかを確認することをおすすめします。
なお、日本語環境での表示崩れや、個別のModの品質・安全性については、今回確認できた一次情報だけでは判断できません。導入時は要確認として、小さな検証から始めるのが安全です。
まとめ
Claude Code Modsは、Claude Codeを使う側から、作り替える側に回れる拡張の仕組みです。画面描画やツール呼び出しへの介入ができる一方、利用者の権限で動くため、信頼できる配布元の選定と導入前の確認が欠かせません。まずは公式の入門ガイドで小さなModを試し、挙動を理解してから社内展開を検討するのがよいでしょう。
参考文献
- Anthropic: Claude Code Mods
- Claude Code Docs: Mods overview
- Claude Dev: Getting started with Claude Code Mods
- GitHub: anthropics/claude-code mods
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引用元: Anthropic
【監修】齋藤竹紘(株式会社オルセル代表 / 19年・5,000社のEC支援実績)

株式会社オルセル代表取締役 / うるチカラ編集長。19年・5,000社以上のEC支援実績を持ち、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・Shopify・Shopee越境ECの実装ノウハウを保有。AI×ECに関する書籍を3冊執筆。「現場で使えるAI実装」を一次情報として発信しています。