Claude Codeに外部サイトを操作できる内蔵ブラウザが搭載されました。
The Decoderが2026年7月12日に報じたところによると、AnthropicはClaude Codeのデスクトップアプリに、AIが外部のWebサイトを読み、クリックし、入力までできるタブ型の内蔵ブラウザを追加しました。ドキュメントサイトや課題管理ツールをAIが直接参照しながら作業できるようになる一方、外部サイトへの書き込み操作には安全分類器によるチェックがかかる設計です。本記事は、EC支援19年・5,000社超の実績を持ち、AI導入支援は2023年から提供する株式会社オルセル(うるチカラ運営)が解説します。
何が起きたか:Claude Codeの内蔵ブラウザは何ができるのか
結論から言うと、Claude Codeの内蔵ブラウザとは、デスクトップアプリの中でAIが外部Webページを閲覧・操作できるタブ型ブラウザのことです。Claude Code公式ドキュメントによると、macOSではCmd+Shift+B、WindowsではCtrl+Shift+Bのショートカット1つでブラウザペインが開き、開発中のアプリのプレビューと並べて、公式ドキュメント・イシュートラッカー・その他の外部サイトを表示できます。
Claudeがこれらの外部ページを読んだり操作したりする際は、ローカルアプリの動作確認に使っているのと同じツール群をそのまま使います。つまりスクリーンショットの取得、DOMの検査、要素のクリック、フォーム入力といった一連の操作が、外部サイトに対しても実行できるようになったということです。ブラウザは保存済みログインや履歴を持たないクリーンなプロファイルで動作し、ペイン内でGoogle OAuthのようなポップアップ型サインインを含むログイン操作も可能です。
うるチカラではClaude Codeのモデルと思考努力レベルの使い分けやシステムプロンプト80%削減の背景を追ってきましたが、今回の内蔵ブラウザはClaude Codeが「コードを書く場所」から「Webを含めた作業全体を進める場所」へ広がる流れの1つと位置づけられます。
外部サイト操作を守る3つの安全設計
重要なのは、この機能が3つの安全設計とセットで提供されている点です。公式ドキュメントの記載を整理すると、第1に、外部ページへのクリックや入力といった書き込み操作は、すべての権限モードで安全分類器の審査を受けます。分類器がリスクありと判定した操作は、どのモードで動いていても許可プロンプトが表示され、ユーザーの承認なしには実行されません。第2に、AutoモードとBypassモード以外では、新しいサイトへ移動する前にドメイン許可リストのチェックが入ります。第3に、Claudeが外部サイトで初めて操作を行う際には許可カードが表示され、「1回だけ許可」「常に許可」「拒否」から選ぶまでClaudeは待機します。承認はサイト単位(サブドメイン含む)で管理され、設定画面からいつでも取り消せます。
さらに、承認済みのサイト上であっても、Claudeはユーザーの入力なしに商品を購入したり、アカウントを作成したり、CAPTCHAを回避したりしません。組織管理者は、Claude in Chrome拡張と共通のサイト許可リスト・ブロックリストをそのまま適用できるほか、browserExternalPageToolsという管理設定で外部ページに対するツール利用を丸ごと無効化することもできます。AIエージェントがWeb上で自律的に動くリスクについては、GitHubリポジトリの隠しマルウェアをClaude Codeが実行してしまった事例でも取り上げた通り、権限設計が実運用の生命線になります。
Chrome拡張との使い分けと、EC事業者にとっての意味
今後の使い分けの軸は「ログイン状態が必要かどうか」の1点です。内蔵ブラウザはクリーンなプロファイルで動くため、開発中アプリのテストや、本人確認が不要な情報サイトの参照に向きます。一方、自分のログイン済みセッションの中でClaudeに作業させたい場合は、ブラウザのログイン状態を共有するClaude in Chrome拡張を使う設計になっています。
EC事業者の実務に引きつけると、この内蔵ブラウザは楽天RMSやAmazonセラーセントラルの公式マニュアル、モールの規約ページ、競合店舗の公開ページといった「ログイン不要の参照作業」をClaude Codeのセッション内で完結させる用途に使えます。たとえば自社サイトの改修をClaude Codeに任せながら、隣のタブでShopifyの公式ドキュメントを読ませて仕様を確認させる、といった流れが1つの画面で済みます。逆に、受注処理など管理画面へのログインが必要な業務は、従来通りChrome拡張側の担当です。導入時は、組織の許可リスト設定を先に固めてから使い始めることをおすすめします。
まとめ
Claude Codeの内蔵ブラウザは、AIが外部サイトを読み・操作できる大きな拡張であると同時に、安全分類器・ドメイン許可リスト・サイト単位の承認という3段構えの安全設計を伴っています。EC事業者は「ログイン不要の参照は内蔵ブラウザ、ログインが必要な業務はChrome拡張」という使い分けを押さえた上で、まず許可リストの設計から着手するのが現実的な初動です。
参考文献
- The Decoder: Claude Code now has a built-in browser that lets the AI read, click, and type on external websites
- Claude Code Docs: Desktop application – Browse external sites
- Claude Code Docs: Claude in Chrome
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引用元: The Decoder
【監修】齋藤竹紘(株式会社オルセル代表 / 19年・5,000社のEC支援実績)

株式会社オルセル代表取締役 / うるチカラ編集長。19年・5,000社以上のEC支援実績を持ち、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・Shopify・Shopee越境ECの実装ノウハウを保有。AI×ECに関する書籍を3冊執筆。「現場で使えるAI実装」を一次情報として発信しています。