Cursorの拡張機能マーケットプレイスで、改ざんされた「Claude Code」拡張機能が約11時間にわたり公開され、最大5,000人のユーザーに影響した可能性があります。本記事は、EC支援19年・5,000社超の実績を持ち、AI導入支援は2023年から提供する株式会社オルセル(うるチカラ運営)が解説します。
悪意ある拡張機能とは、便利なツールを装ってインストールさせ、利用者のPCから情報を抜き取ったり、外部から操作できる状態を作ったりするソフトウェアのことです。The Decoderによると、この拡張機能は木曜日に約11時間公開され、Cursorは影響を受けたのは最大5,000人だと発表しています。Anthropicはこの拡張機能の開発に関わっていないと報じられています。

何が起きたか:11時間の公開、5,000人、そして収集された4種類の情報
結論から言うと、AIコーディングツールの拡張機能という「信頼されやすい入り口」が狙われました。The Decoderによれば、問題の拡張機能はユーザーのホスト名、ユーザー名、OS、公開IPアドレスを収集していました。さらに、攻撃者がリモートからアクセスできるよう設定しようとする動きもあったとされています。
ただしCursorの説明では、このリモートアクセスの設定には管理者権限が必要なため、ほとんどのマシンでは機能しなかったと考えられるとのことです。被害が限定的だった可能性はありますが、収集された情報が実際にどう使われたかまでは、現時点で報じられていません。要確認です。
Cursorは自社のXアカウントでの声明で対応を説明しています。拡張機能を削除し、マーケットプレイス全体を一時的にオフラインにし、プロバイダーと協力してマルウェアを無力化しました。追加のリスクがないことを確認したうえでマーケットプレイスを再開し、他の拡張機能への影響はないとしています。なお、誰がどのように不正な拡張機能を発見したのかは、記事には書かれていません。
なぜ重要か:名の通った製品名を借りた拡張機能は、見分けにくい
今回の拡張機能は、Claude Codeという広く知られた製品名を使っていた点が特徴です。公式のものと思って入れてしまう人が出やすく、検索結果に並んだ名前だけで安全かどうかを判断するのは難しくなります。
過去にも似た事例があります。Snykの解説によると、2025年7月には「Solidity Language」という拡張機能が、公式ではないレジストリのOpen VSX経由でCursorにインストールされました。Open VSXでは7月2日の削除までに5万件を超えるダウンロードがあり、暗号資産業界の開発者1人が約50万ドル相当を失ったと報じられています。ただし、今回の事案が同じ仕組みの上で起きたのかどうかは、報道からは確認できませんでした。
もう一つの論点は、AIコーディングツールの利用が広がるほど、開発者の端末が攻撃者にとって魅力的な標的になることです。端末にはAPIキーやクラウドの認証情報、顧客データへのアクセス権が置かれていることが多く、拡張機能1本の影響が個人のPCにとどまらない可能性があります。
今後の動き:注目したい3つのポイント
第一に、Cursorによる詳しい経緯の公表です。なぜ偽の拡張機能が審査をすり抜けて公開されたのか、公開までの確認手順が今後どう変わるのかが焦点になります。
第二に、実害の有無です。収集されたホスト名やIPアドレスが、後続の攻撃に使われたという報告が出るかどうかを見ておく必要があります。
第三に、他のAIコーディングツールの拡張機能市場への波及です。同種の手口が別のマーケットプレイスでも見つかれば、拡張機能の署名や発行元確認の仕組みを求める声が強まりそうです。
まとめ
偽のClaude Code拡張機能は、約11時間の公開で最大5,000人に影響した可能性があるとされ、Cursorはすでに削除とマーケットプレイスの再開を発表しています。リモートアクセスの試みは多くの環境で機能しなかったとみられますが、情報収集は行われていました。AIコーディングツールを使う方は、拡張機能の発行元が公式かどうかを導入前に確認し、直近に似た名前の拡張機能を入れていないか見直しておくと安心です。
参考文献
- The Decoder: Malicious Claude Code extension in Cursor’s marketplace attempted remote access and data theft
- Cursor公式X: マーケットプレイスに関する声明
- Snyk: Cursor IDE malware extension compromise in USD500K crypto heist
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引用元: The Decoder
【監修】齋藤竹紘(株式会社オルセル代表 / 19年・5,000社のEC支援実績)

株式会社オルセル代表取締役 / うるチカラ編集長。19年・5,000社以上のEC支援実績を持ち、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・Shopify・Shopee越境ECの実装ノウハウを保有。AI×ECに関する書籍を3冊執筆。「現場で使えるAI実装」を一次情報として発信しています。