私たちは10年でおよそ3,000店舗もの楽天市場の出店者をサポートしてまいりました。
楽天市場出店者のサポート企業としては、実績・年数共にトップクラスと言ってよいでしょう。
出店し、成功して、ショップ・オブ・ザ・イヤーという、まさに楽天市場の成功の代名詞とも言える栄冠に輝いたショップから、残念ながら閉店・退店に追い込まれてしまったショップに至るまで、ありとあらゆるショップの制作・運営・コンサルティングに携わらせていただきました。
そして、成功した店長さんからのインタビューやそのショップの研究を重ねていく中で、楽天市場で成功するためのたった一つの前提条件があることに気がつきました。
それは、
「出店前に楽天市場で成功できるかどうかの命運はある程度決まっている」
ということです。
一般的に
- 会社は設立1年の生存率はおよそ50%
- 設立5年の生存率はおよそ20%
- 設立10年の生存率は10%以下
と言われます。
それでは楽天市場はどうなのかというと、公式の発表はありませんが、おそらく会社の生存率の1/2か1/3か、もしくはそれ以下であると推測されます。
つまり、一般社会よりも相当激しい競争に晒されなければならないのであり、このことは公にはほとんど語られない事実です。
そうであるからこそ、
「出店して試行錯誤しながらやっていく」
という、他の出店者と同じペースで運営をしていくことでは、成功はどころか生き残ることができない可能性が高まってしまいます。
「出店して全力でスタートダッシュを切れる体制を出店前に作っておくこと」
このことは私たちの長年の経験で得た、楽天市場で成功するための必須条件です。
またもしあなたが楽天市場に出店する前にきちんと準備をすることができたとすれば、ライバルショップと大きく差をつけることができ、逆に成功への可能性は飛躍的に高まるのです。
今回は、私たちが是非とも出店前に行って欲しい事前準備項目を6項目に分けてお伝えします。
目次
1.リサーチをする
- 「楽天市場で果たして勝算がどの程度あるのか」
- 「勝算があるのは楽天市場のどの場所なのか」
- 「数あるライバルにどのようにしたら勝てることができるのか」
楽天市場に出店して成功する見込みがあるのかどうかを、あらかじめ調べておく作業がこの「リサーチ」です。
この下調べをまるでしないで漫然と出店し、失敗するショップは数え切れません。
どんな手間を惜しんでも、何がなんでもこのリサーチ作業をやってください。
リサーチをせずに出店するのは、広い砂浜で一人で目隠しをしながらスイカ割りをするようなものです。
リサーチの方法については下記記事にまとめてあります。
「楽天市場で成功するために最低限やっておくべきたった3つのリサーチ」
2.楽天市場の現状を知る
楽天市場がどのような場所なのかを知っておくことも重要です。
- 楽天市場での出店数、退店数はどのようになっているのか。
- 楽天市場は、全体での売り上げは伸びているのか。
- 広告の種類はどのくらいの数があり、どのくらいの費用がかかるのか。
- 自分のお店で扱う商品ジャンルは楽天市場では売れやすいのかどうか。
- 楽天市場ではどのような運営ルールが存在するのか。
- 楽天市場で利用できるサービスの種類はどのくらいあるのか。
楽天市場の全体像をしっかり理解しておくことは、間接的にショップの運営に役立つはずです。
楽天株式会社の決算発表や、楽天市場の出店資料をチェックするのはもとより、楽天市場でお店を持っており、ある程度成功されている人から体験談を聞く、楽天市場専属ではなく、広くECモールをサポートしている会社に相談するなどで実際に出店する前にある程度の楽天市場の実態を把握することができます。
下記の記事も参考に、楽天市場の出している出店資料以外の情報源で、楽天市場とはどういうことなのかの知識を得て、ショップの運営に役立てましょう。
「楽天市場について知っておくべき・・」
3.費用の計算をする
楽天市場の出店にかかる費用は、初期費用だけではありません。
楽天市場に直接関わる費用は、初期費用以外にも
- システム利用料
- 楽天スーパーポイント原資
- カード決済利用料
- アフィリエイト利用料
などが売上に応じてかかります。
プランにもよりますが、手数料で最低でも10%は計算に入れておかなくてはなりません。
また、広告を出稿する場合には広告に関する費用がかかります。
広告は数万円~数百万円の固定型のものと、クリックされると課金されるクリック課金型のものに分かれますが、1回で20万円前後を予定しておくのが良いでしょう。
楽天市場に直接関わる費用以外にも、ネットショップを行う上での経費、例えば
- 人件費
- 配送料
- 倉庫費用
- 梱包資材費用
- 商品仕入代金
- ショップ構築費用
などが必要に応じてかかります。
さらに、販促費用として、価格値引きをするのであればその値引き費用(また、楽天市場に出店すると「価格を安くしましょう」とECコンサルタントに言われることが大半です。)、プレゼントをするのであればその経費などがかかります。
このような費用をしっかりと出店前に計算しておくことで、必要な時に資金不足になってしまうような事態を防ぎ、経費の無駄遣いを減らすことができます。
4.運営に必要な最低限のWEB技術を身につける
楽天市場のショップ経営には、ある程度のWEBの知識が必要です。
もちろんWEBの知識がたくさんあればあるほどショップ運営には有利ですが、最低限必要な知識として
- HTML
- 写真撮影
- 画像加工
の3つです。
これら3つの WEB知識は、楽天市場での成功を考えているのであれば、ある程度の技術を身につけて置かなければなりません。
4-1.HTML
楽天市場では、トップページ、カテゴリページ、商品ページと、デザインを作り込むことが、楽天市場で成功するための必須条件となります。
構築に必要な最低限のHTMLの知識は、出店前に身につけておいた方が良いでしょう。
書籍でもhtmlの教科書はたくさんありますし、web上でも検索するとhtmlの知識を身につけることもできます。
「HTMLもCSS初心者が楽天市場ページ制作で覚えるべき5つのhtmlタグ」
「HTML」というと初めての方には難しいように聞こえますが、楽天市場でショップを成功させるために必要な知識としては、基礎的なもので十分です。
3時間も勉強すれば、理解できる程度の分量ですので、身構えずに楽しんで学んでみてください。
4-2.写真撮影
商品登録やページ制作をするために必ず必要になるのが写真撮影の技術です。
撮影業者に任せているショップもありますが、出店時には店長さん自身で撮影しなければならない場合が大半だと思います。
扱う商品のジャンルにもよりますが、基本的には商品の写真は極めて重要になってきます。
写真は、わかりやすく、なおかつ商品の特徴が伝えることのできるものでなければなりません。
現在ではスマートフォンのカメラがとても優秀ですので、スマートフォンを使って撮影されている方も多いですが、デジカメで撮るにせよスマートフォンで撮るにせよ、写真の撮り方がとても重要です。
商品の特性に合わせて一番よく売れる写真を撮らなければなりません。
これも出店前に学んでおかなければならない技術です。
「ネットショップ開業時に役立つ商品撮影が得意になる3つのポイント」
4-3.画像加工
撮影した写真は、そのままショップに使用する場合と、文字を入れたりデザインを入れたりして加工する場合があります。
ショップのデザインを作ったり、バナー(ショップ上に四角形のキャッチコピーを入れて表示させているもの)を制作したりする場合には、画像加工技術が必要になります。
画像の加工にはソフトが必要です。
- ペイント(windowsPC 無料)
- フォトショップ(有料)
- イラストレーター(有料)
のような一般的なソフトや、楽天市場に無料でついているスケッチページなどを使って、画像加工を行います。
プロに頼んでもよいですが、迅速なショップ運営のためには、出店前に簡単な画像加工はできるようになっている必要があります。
5.出店審査通過のための書類・情報を集める
楽天市場の開店にはまず出店審査に通過することが必要です。
出店審査には、業種によって免許や申請書類、許可証など様々な書類や資料が必要になることがあります。
出店審査で長引いてしまうことで出店すべきベストのタイミングを逃してしまう、などということがないように、スムーズな開店を目指さなければなりません。
何が必要になるのかは出店カテゴリーごとにより異なりますので、下記URLを参考に、ご自身のすべきことを確認してください。
「楽天市場|出店方法の流れ(資料請求から審査・必要書類など)」
6.開店審査のためのショップ構築の準備をする
楽天市場の出店審査に通過したとしても、その後開店するためにはもう一つの審査、「開店審査」に通過する必要があります。
出店審査が楽天市場に出すことができる「資格」があるのかどうかをチェックする審査であったのに対して、この開店審査は、「開店できる状態までショップを作り込んでいるのか」という、お店の作り込み度合いを調べる審査です。
この開店審査のための準備を出店審査の前の段階で進めておくことはとても重要です。
なぜなら、楽天市場の課金は出店審査通過の時点で開始されますので、開店審査でぐずぐずしてしまうと、開店できていない状態で課金がかかるという状態が続いてしまうからです。
なぜなら、楽天市場の課金は出店審査通過の時点で開始されますので、開店審査でぐずぐずしてしまうと、開店できていない状態で課金がかかるという状態が続いてしまうからです。
開店審査では、「楽天市場のショップとして商売ができる状態になっているのか」という観点から、商品が登録されているのかというところから、購入する際に必要な情報やお店の構成やデザインに至るまで、細かくチェックされます。
構成やデザイン、外注を利用するのであれば見積もりや納期を確認しておくことで、出店審査が通り課金され始めてから考えるよりも、スムーズに本格的に運営開始まで進めることができます。
嘘のような本当の話ですが、開店審査がいつまでたっても通過できず、結局契約期間が満了してしまった、というようなことになってしまうショップも実際にいます。
また、開店審査のためだけに限らず、開店後のスタートダッシュを切るためにも、やはりショップ構築の準備は出店前に行ってください。
最後に
スムーズなスタートを切ることが、楽天市場で成功するためのはじめの一歩です。
ここで紹介した6つを最初にやっておけば必ず他の出店をリードすることができるはずです。
ぜひ本記事を参考に、素晴らしいスタートを切ってください。