これまでECといえばAmazonや楽天市場など大手ECモールに出店するのが主流でしたが、
最近は大手ショピングモールから離れ、Shopifyを使って自社ECサイトを開設する企業が増えてきています!
そこで今回はShopifyのいいところ、他のECショッピングモールやプラットフォームから移行する際にどんなことに注意すべきなのかについて解説していきます!
目次
1.そもそもShopifyって?
Shopify(ショッピファイ)とは、カナダ製のECプラットフォームで、
世界175カ国、100万店舗以上のストアで利用されている
世界最大のECプラットフォームです。
ShopifyにはECを始めるにあたって必要な機能が揃っており、
簡単に短期間でECサイトをオープンすることができます。
1つのプラットフォームで誰にでも、どこからでも商品を販売。
ネットショップやSNSを使用してオンラインで販売することも、POSを使用して実店舗で販売することもできます。
Shopify
2.Shopifyの何がいいの?
Shopifyはとにかく全ての基準が「世界基準」である、ということが最大のメリットです。
🔷他のCMSに比べてコストが安い
まず、ほかのCMSに比べて、Shopifyはコストを安く抑えることができます!
※うるチカラ調べ(2022年6月)
Shopifyにはいくつか月額プランが用意されていますが、
ベーシックプランは安く、売り上げが上がるほど低コストになっていきます。
・月額費用:25USD
・決済手数料:3.4%(2022年6月現在)
初期費用は0円で、さらには14日間の無料お試し期間も設定されていて、
ベーシックプランでは、最低限ショップに必要な機能が標準で設定されているので、
自社ECを立ち上げてみたいという方には挑戦しやすい価格になっています!
また、Shopifyは途中でプランの変更も可能なので、様子を見ながら、
スタンダード・プレミアムプランへの切り替えも簡単にできます。
将来の事業成長も見据えて、本格的にECサイトを始めるのであれば
Shopifyはおすすめです。
各プランの詳細についてはShopify の公式サイトでご覧いただけます↓
Shopifyプラン>>
🔷更新が簡単!
Shopifyは運用しやすい、洗練された管理画面で、
ノーコードで編集が可能なので、HTMLの知識など専門知識がなくても操作ができます。
タイトル文字や、色の変更、画像の差し替えなどデザインのカスタマイズが
管理画面から自在に操作できることに加えて、
商品管理、ブログの更新、顧客管理までノーコードで一括管理することができます。
ネットショップを運営をしていく上で、更新が簡単にできるのは、
業務の効率化にも繋がり、嬉しいポイントですよね!
💡もちろん、コードの編集をすることも可能でHTML、CSS、Liquidと呼ばれるShopifyのテンプレート言語の知識のある方は、管理画面からコードを編集することでさらに高度な変更を加えることができます。
🔷アプリを利用して機能の拡張ができる
Shopifyは標準で利用できる機能以外にも、アプリを追加することで様々な機能が簡単に利用できるようになります!
Shopifyアプリストアはかなり充実していて、無料のアプリから有料のものまで、
7,200以上の機能の拡張ができるアプリが揃っています。
アプリはパートナーエコシステムと呼ばれる仕組みで、
世界中のエンジニアやデザイナーと協力することによって日々アプリが開発されているので、常に新しいものがアップデートされています。
これまではアプリは英語のものが多かったのですが、最近では日本語対応のアプリも増えてきました!
🔷マルチチャネルプラットフォーム
Shopifyは自社ECの最大の課題である、集客の問題を解決することができます!
モールに頼らなくてもきちんと対策をすれば自力で集客できるのです!!
Shopifyの管理画面にはマーケティングセクションが標準で設置されており、
一つの場所で管理や追跡をすることができます。
また、アプリで機能を追加することでFacebookやInstagramなど各種SNS・Googleアナリティクスと連携することができ、
顧客ターゲットに合わせたマーケティングを行うことで、潜在顧客にもリーチができます。
2020年4月より楽天市場との販売チャネル連携もスタートし、楽天市場への商品登録や在庫管理もShopifyの管理画面から行うことができます。
※楽天市場に出店していない場合、費用面に関しては、Shopifyからの追加費用はないのですが、楽天市場への出店費用は必要になります。
新たな販売チャネルを簡単に追加出来る上、本来出会えなかったはずの顧客にも情報が届くことで、新規顧客獲得の獲得にも繋げることができるので販売チャネルの連携は大きな強みですよね!!
🔷越境ECに対応している
Shopifyは多言語・多通貨決済に対応しています!
海外発送も充実していて、海外ユーザー向けのデザインテンプレートも豊富にあります。
アプリで機能を追加すれば、翻訳・決済・通貨・配送までカバーしてくれます。
他のECサービスで、Shopify以上に越境ECサイトの運営に必要な機能を搭載しているところはないので、越境ECを低コストで始めたい方には、おすすめです!
💡越境EC用 おすすめアプリのご紹介
言語翻訳者‑LangShop>> ☆日本語対応
【月額プラン】
9.9ドル
無料プランあり ※14日間の無料体験あり
越境EC向けにストアを翻訳 ‑ Interlingue>> ☆日本語対応
【月額プラン】
9ドル ※7日間の無料体験あり
Transl8 | 翻訳とローカライズ>> ☆日本語対応
【月額プラン】
15ドル ※5日間の無料体験あり
🔷セキュリティーに強く、サーバーが優れている
💡セキュリティ
さまざまな顧客情報を扱っているECサイトに不正アクセスされてしまうと、
非常に危険ですよね?
Shopifyは世界最大のECサービスとして、
さまざまな企業や個人のビジネスを支えています。
そんなShopifyのサーバーは、不正アクセスや情報流出に対抗するために、
2段階認証や常時SSL対策を実施し、ISO27001やPCI DSSを取得しています。
・2段階認証
・常時SSL対策
・ISO270001
・PCI DSS
・ホワイトハッカーによる24時間監視
ログイン時に2段階認証機能も設定されており、有効化することで使っているShopifyアカウントの不正アクセスを防ぐことができます。
ただし、ストアのオーナーはスタッフの2段階認証を設定することができないので、
スタッフ自身に有効化してもらわなければならないという点に注意が必要です。
また、PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)というセキュリティーを導入しています。これは、クレジットカードの情報を安全に取り扱いをするために定まられたクレジットカード業界における国際セキュリティ基準で、適切に情報セキュリティ体制を持っていることが第三者機関によって証明されています。
💡サーバー
・1分間に1万件の注文を処理できる
・CDNにより読み込みが最適化される
・サーバー稼働率99.8%
Shopify(ショッピファイ)のサーバーは優れているといわれています!
サーバーは実際の稼働状況を公開しており、万が一インシデントが発生した場合でも、すぐに通知を受け取ることができます。
他にも、Shopifyにアクセスが集中した場合でも、読み込みが遅くなったり、
ダウンしたりすることはありません。
Shopifyでは帯域幅にトランザクション制限がなく、アクセスが急激に増えても問題ありません。
🔷SEO対策
Shopifyは標準でSEOの対策がされており、
他プラットフォームでは有料オプションやカスタマイズ開発が必要である機能も、複雑な設定をする必要がない点もShopifyの大きな強みです!
・ブログ機能が無料
・ブログページ/商品ページ/コレクションページ(カテゴリページ)
にSEOの設定をすることができる
狙いたいキーワードを商品名や、ページ、商品説明、ブログに含めることで
Shopifyの機能により、自動的にページからテキストを取り込みます。
もちろん、目的に合わせてページごとにメタタグを設定することも可能です!
3.Shopifyで構築する際の注意点
🔷レスポンシブデザインのみ
レスポンシブデザインとはPCやスマホなどの画面やウィンドウのサイズが異なる端末において、Webコンテンツがそのサイズに応じて適切な表示をするものです。
横幅を広くとれるPCに対して、縦幅を広くとれるスマホ。
スマホ画面にPCに表示されるWebサイトがそのまま表示されたらユーザーにとっては
見づらく、操作がしづらくなってしまいますよね?
そこを解決してくれるのがどちらにも対応して表示してくれるのがレスポンシブデザイン。
レスポンシブデザインだとPCとスマホで分けて作業しなくていいのですが、
注意点として、PCとスマホのソースが分かれていないので、デザインが限られてしまう点があります!
具体的には下記のようなことがあげられます。
・PCで構築していた際には適度と思われる文章量でもスマホでは文章だらけに見えてしまう
・スマホの画面表示とPCの画面表示だと表示速度にラグがあるため、
どちらかで綺麗に表示出来なくなる
※文章の改行位置などの調整ができない
上記の構造をしっかり理解したうえで構築することをおすすめします!
🔷カテゴリの階層構造がない
Shopifyにはカテゴリーという名称の機能はないのですが、
コレクションという機能を使ってカテゴライズすることができます。
一般的にECサイトのカテゴリは縦の階層構造をイメージしますよね?
しかし、Shopifyのコレクションの階層構造は、全て並列になります!
■一般的なECサイトの場合(カテゴリ)
大カテゴリ>中カテゴリ>小カテゴリ>商品ページ
■Shopifyの場合(コレクション)
カテゴリ>商品ページ
カテゴリ>商品ページ
カテゴリ>商品ページ
💡Shopifyで階層のあるカテゴリを表記したい場合は2つの機能を使って
疑似的なカテゴリ階層を作成する必要があります。
①コレクション機能
まず、コレクションを作成するには、商品ごとに「タグ」を設定することができるので、
そのタグを持っている商品をコレクションとして作成することができます。
タグを持っているグループごとに分けていくイメージです!
いわゆる検索フィルターを想像していただくと理解しやすいかと思います‼
②メニュー機能
必要なコレクションがすべて作成できたら、
メニュー機能を使って紐づけをして、疑似的な階層を作っていきます。
↓下の画像のように紐づけをしていきます!↓
注意点としては、このメニュー機能を使ってカテゴリ階層を作っていく場合、
最大3階層までしかつなげることができません!
☆すでにモールなどで、ショップを持っていてカテゴリの階層が多い方は、
これを機会にカテゴリの見直しをしてみてもいいかもしれませんね!
🔷項目選択肢の設定に制限がある
Shopifyでは商品登録ページで、項目選択肢の役割を持つ、
「オプション」「バリエーション」を設定することができます!
しかし、デフォルトで設定できるのは制限があります。
・オプションは最大3つまで
・バリエーションは最大100まで
💡オプション
商品に選択肢を設けたい場合に追加します。
内容は商品ごとに違っても構いません。
たとえば、ある商品にはサイズ、色、スタイルを使用し、
別の商品には重量、仕上げ、材質を使用することができます。
💡バリエーション
オプションで設定した商品の総数。
パターンの合計数のことです。
分かりづらいので例をあげて説明すると、
バリエーションはオプションで設定したそれぞれの種類を掛け合わせた数です。
ここでは、サイズ3種 × カラー5種 × ラッピング3種 = 45バリエーションとなります。
バリエーションの場合は100を超えた登録ができません。
取り扱い商品の中にに、サイズ・カラー・スタイル・文字入れなど
項目選択肢が多い場合はアプリで機能を追加する必要があります!
💡項目選択肢追加用 おすすめアプリ
Product Options Variant Option>> ☆英語
【月額プラン】
無料
🔷ポイント機能がない
「ポイ活」という言葉があるほど、日本人はポイント好きな方が多く、ECサイトにポイントプログラムは欠かせません。
ポイント機能を実装することで、新規顧客の獲得やリピート購入を増やす効果があります。
しかしShopifyにはポイント機能がデフォルトでないので、
アプリで補うか標準装備であるクーポンを利用する必要があります!
💡クーポン機能用 おすすめアプリのご紹介
EasyPoints ‑ ポイントアプリ>> ☆日本語完全対応
【月額プラン】
会員数~500人:50ドル
~2000人:180ドル
~5000人:425ドル
LoyaltyLion Rewards & Referral>> ☆英語
【月額プラン】
月間の注文件数~400件:無料
~800件:159ドル
~2000件:399ドル
ポイントアプリ>> ☆日本語完全対応
☆ポイント利用の際にはクーポンに換えて利用
【月額プラン】
25ドル ※14日間の無料体験あり
🔷配送日時指定がない
配送日時を設定する機能もShopifyにはありません。
そのため、こちらもアプリで補う必要があります。
カレンダーマスター ‑ 配送日時指定> ☆日本語完全対応
【月額プラン】
9.8ドル ※14日間の無料体験あり
🔷電話でのサポートがない
Shopifyのサポートは複数用意されているのですが、電話でのサポートはないようです。
💡Shopifyの日本語サポートチーム(メール)
Shopifyヘルプセンターから日本語サポートチームのメールでのサポートを受けることができます。
Shopifyでネットショップを開設していない方でも質問をすることができますので、Shopifyでのネットショップ 開設について悩みのある方はご活用ください。
💡Shopifyのコミュニティ
Shopifyには他のShopifyユーザーと交流できるコミュニティがあり、他のShopifyユーザーに質問することができます。
現在約900,000人のユーザーが参加しており、過去の質問数は約1155,000件と多くのユーザーに利用されています。
ヘルプセンターやカスタマーサポート、コミュニティフォーラムなどを利用可能ですが、質問に対する回答に数日かかる場合も少なくないようです。
そのため、不具合やトラブルが発生した際の対応方法を事前に検討しておく必要がありそうですね。
4.まとめ
今回はShopifyのいいところと、すでに出店しているショップからShopifyに乗り換えるにあたって注意すべき点について解説してきました!
Shopifyでは基本的な機能はしっかり揃っていながらも、足りない機能はアプリで追加ができ、そのアプリも無料で利用できるものが沢山用意されています。
様々な機能に対応できるのに低コストで利用できるのでとてもいいプラットフォームですよね!
この記事を読んでShopifyでの出店について考えるきっかけになれば幸いです!
最後までお読みいただきありがとうございました‼