EU AI法第50条とは、AIが作った画像や文章に印を付けることを求める規定のことです。
2026年8月2日、EU AI法(EU Artificial Intelligence Act)の透明性義務が適用開始になりました。違反した場合の制裁金は、最大1,500万ユーロまたは全世界年間売上高の3%のいずれか高いほうとされています。生成AIで商品画像を作ってEU向けに販売している越境EC事業者にとっては、画像の作り方そのものより「その画像がAI生成であると分かる状態を保っているか」が問われる局面に入りました。本記事は、EC支援19年・5,000社超の実績を持ち、AI導入支援は2023年から提供する株式会社オルセル(うるチカラ運営)の現場知見にもとづき、日本の越境EC事業者が取るべき対応を3ステップで整理します。
第50条が求めていることの整理
条文が求めているのは、大きく分けて2種類の義務です。提供者側の義務と、利用者側の義務が分かれています。
提供者側、つまり生成AIツールを作って提供している事業者には、出力に機械可読な形式で印を付け、AI生成物として検出できる状態にすることが求められます。EU AI法 第50条の条文にその内容が示されています。画像生成サービスの側が、生成した画像に技術的な標識を埋め込む義務を負うということです。
利用者側、つまりツールを使って画像を作る事業者には、別の義務がかかります。実在する人物・物・場所・出来事に似せた画像や音声や動画で、見た人が本物だと誤認しうるもの(いわゆるディープフェイク)を公開する場合、それが人工的に生成または加工されたものであることを開示する必要があります。
適用時期には猶予の話があります。義務は2026年8月2日から適用されていますが、報じられているところでは、2026年5月のAI Omnibusの暫定合意により、その日より前に市場に出ていた生成AIシステムについては、第50条第2項の機械可読な標識の要件を満たす期限が2026年12月2日まで延びるとされています。ツール提供側の話であり、EC事業者が直接この猶予を援用できるわけではない点に注意してください。
技術的な基準については、実施のための行動規範(Code of Practice)と標準化作業が進んでいます。欧州委員会とAI Boardは、AI生成コンテンツの透明性に関する行動規範を、第50条の義務を満たすことを示す手段として適切と確認したと報じられています。欧州委員会の透明性ガイドラインが一次情報にあたります。
越境EC事業者にとって重要なのは、この規定がEU域内の利用者に向けてサービスを提供する事業者に及びうるという点です。日本から出荷していても、EU域内の消費者に商品を販売していれば対象となる可能性があります。ただし、自社が具体的にどの義務の名宛人になるかは、事業形態と使用しているツールによって変わります。ここは法務の確認事項として残してください。本記事は法的助言ではなく、実務上の準備項目の整理です。
制度の全体像の中での位置づけも押さえておきます。EU AI法は、AIシステムをリスクの高さで分類し、段階的に義務を課す構造になっています。禁止される用途、高リスク用途、透明性義務の対象、それ以外という区分です。第50条の透明性義務は、システム自体が危険かどうかとは別に、「人がAIと接していることに気づけるか」「AIが作ったものだと分かるか」を確保するための規定です。EC事業者が接するのは、主にこの透明性義務の部分になります。商品推薦のアルゴリズムが高リスクに分類されるわけではありません。
チャットボットの扱いも同じ条文の中にあります。EU域内の消費者が自社サイトで接客チャットに触れるとき、相手がAIであると分かるようにする必要があります。すでに多くのサイトでは「AIアシスタント」といった表示をしていますが、表示が小さすぎたり、会話が進むと消えたりする実装は見直しの対象です。商品画像の対応を進めるのであれば、チャットの表示も同時に点検しておくと二度手間になりません。
商品画像を生成AIで作る事業者の論点
結論として、越境EC事業者が今すぐ整理すべき論点は3つです。どの画像が対象になるか、機械可読な標識を壊していないか、そして表示をどこに置くかです。
第一の論点が、対象範囲の切り分けです。商品の背景を差し替えただけの画像、実在しないモデルに商品を着せた画像、実在する商品の使用シーンを生成した画像。これらが第50条の開示義務の対象になるかは、実在する人物や物に似せて本物と誤認させるかどうかで判断が変わります。白背景への切り抜きや明るさ補正のような従来の加工は、通常は対象にならないと考えられますが、生成AIで人物を作り込んだ着用イメージは説明が必要になる領域です。2026年9月時点で細部の運用は固まりきっていないため、判断がつかない画像は開示する側に倒すのが安全です。
第二の論点が、機械可読な標識の維持です。生成ツール側が埋め込んだ標識は、画像を編集したり再圧縮したりする過程で失われることがあります。商品画像は、生成後にトリミング、リサイズ、文字入れ、モール規定に合わせた変換といった工程を通ります。この工程で標識が消えると、AI生成物として検出できない状態になります。制作フローのどの工程で何が起きているかを把握しないと、対応していたつもりで外れます。直近の支援案件で観測したのは、画像編集ソフトの書き出し設定によってメタデータが丸ごと落ちていたケースです。
第三の論点が、表示の場所です。開示が必要な場合、どこに何と書くかを決める必要があります。商品画像のキャプション、商品説明文の冒頭、画像内への文字入れ、いずれも選択肢になります。ただし画像内への文字入れは、楽天市場やAmazonのメイン画像規定と衝突する場合があります。国内モールの規定とEU向けの表示要件を同時に満たす構成を、あらかじめ設計してください。
日本の景品表示法との関係も見ておく価値があります。生成画像が実際の商品と異なる印象を与えれば、優良誤認の問題になり得ます。EU向けの開示義務とは根拠が違いますが、実務上の対応は共通します。生成画像と実物の差をどこまで許容するかの社内基準を1つ作れば、両方に効きます。ある食品ジャンルの中規模店舗の事例では、盛り付けイメージを生成画像で作る際、実際の内容量で再現できる範囲に限定するというルールを決めて運用していました。
外注先との契約関係も整理が要ります。商品画像の制作を外部のデザイン会社やクラウドソーシングに委託している場合、その制作過程で生成AIが使われているかを自社は把握できません。契約書や発注書に「生成AIの使用有無を申告する」「使用した場合はツール名と生成範囲を納品時に記載する」という条項を1行入れておくだけで、後の棚卸しが成立します。既存の取引先には、次回発注時に一斉に案内するのが現実的です。
社内の承認フローも見直しの対象です。従来、商品画像の承認は「見た目が良いか」「規定サイズか」の2点で行われてきました。ここに「生成AIの使用区分」と「開示の要否」の2項目を足します。項目を足すだけなら運用負荷はほとんど増えませんが、判断者が誰かを決めておかないと、現場で止まります。画像承認の責任者に、この2項目の判断も持たせるのが自然な形です。
記録の保存期間も決めてください。どの画像をいつどのツールで生成したかという記録は、照会があったときに出せる状態にしておく必要があります。商品の販売期間中は保持し、販売終了後も一定期間残す。この基準を社内で決めておけば、いざというときに探し回らずに済みます。
対応の3ステップとプロンプト6本
対応は3ステップです。第1に、公開中の画像のうち生成AIを使ったものを棚卸しします。第2に、制作フローのどこで標識が失われるかを確認します。第3に、開示の文言と掲出場所を決めて運用に落とします。
以下のプロンプトは6本です。ChatGPT、Claude、Geminiのいずれでも動きます。法令の解釈が絡む部分は、出力をそのまま使わず法務確認を挟んでください。
1本目は、対象画像の棚卸しです。記録が残っていない現場が多いので、ここから始めます。
プロンプト1:生成AI利用画像の棚卸し表を作る
あなたはEC事業者の画像制作を管理する担当者です。
以下の制作記録から、生成AIを使った画像を特定し、棚卸し表を作ってください。
制作記録:
{制作日・担当者・使用ツール・用途・掲載先を貼り付け}
出力条件:
1. 生成AIを使った画像を「全面生成」「部分生成」「加工のみ」の3区分に分類
2. 区分ごとに、掲載先(自社EC/各モール/広告/SNS)を併記
3. 記録が不十分で判断できないものは「要確認」として別枠に出す
4. 推測で分類を埋めない
2本目は、制作フローのどこで標識が落ちるかを整理するプロンプトです。
プロンプト2:画像制作フローの標識維持チェック
あなたは画像制作のワークフロー設計担当です。
以下の制作フローを読み、AI生成の標識やメタデータが失われる可能性がある工程を指摘してください。
制作フロー:
{使用ツール・編集ソフト・書き出し設定・変換処理・アップロード先を順に記述}
出力条件:
1. 工程ごとに、メタデータが保持されるか失われるかの見込みを記載(見込みである旨を明記)
2. 失われる可能性が高い工程を3つ挙げ、代替の設定案を1つずつ
3. 検証方法(実際に確認する手順)を3行で
3本目は、開示文言の作成です。国内外の表示要件を同時に満たす形を探します。
プロンプト3:AI生成画像の開示文言を作る
あなたはEC事業者の表示管理担当です。
以下の条件で、AI生成画像であることを開示する文言を3案作ってください。
条件:
- 掲載先:{自社EC/各モール/広告}
- 画像の種類:{全面生成/背景差し替え/着用イメージ}
- 文字数の上限:{値}
出力条件:
1. 3案それぞれについて、消費者が誤解しない表現になっているかの自己評価を1行
2. 断定的に「加工していません」と読める表現は使わない
3. 日本語と英語の両方を用意する
4. 法的な十分性の判断はせず、文案の提示にとどめる
4本目は、モール規定との衝突チェックです。
プロンプト4:画像内表示とモール規定の整合を見る
あなたは各モールの画像規定に詳しい運用担当です。
以下の表示案について、モール規定と衝突する可能性を指摘してください。
表示案:
{画像内に入れる予定の文言・位置・サイズを記述}
対象モール:
{楽天市場/Amazon/Yahoo!ショッピング/自社EC}
出力条件:
1. モールごとに、衝突の可能性がある規定項目を列挙
2. 衝突する場合の代替案(画像外への記載など)を1つずつ
3. 規定の解釈が分かれる箇所は「要確認」と明記
5本目は、社内ルールの文書化です。担当者が変わっても運用が続く形にします。
プロンプト5:生成画像の社内運用ルールを起草する
あなたはEC事業者の業務標準を整備する担当です。
以下の方針をもとに、生成画像の社内運用ルールを起草してください。
方針:
{どの用途で生成AIを使うか・使わないか、開示の基準、承認者を記述}
出力条件:
1. 構成は「適用範囲/使ってよい用途/使わない用途/開示の基準/承認フロー/記録の残し方」の順
2. 各項目は担当者が判断できる具体性で書く(抽象的な原則で終わらせない)
3. 記録として残す項目を5つ以上列挙
4. 全体1,500字以内
6本目は、公開前の最終確認です。
プロンプト6:公開前の生成画像チェックリスト
以下の画像掲載案について、公開前の確認項目を検査してください。
掲載案:
{画像の内容・生成方法・掲載先・開示文言の有無を記述}
検査項目:
1. 実物と異なる印象を与える要素がないか(色、サイズ感、内容量、同梱物)
2. 実在の人物・ブランド・建物に似た要素が含まれていないか
3. 開示が必要な区分に該当するか
4. 開示文言が掲載先の規定と衝突しないか
出力条件:
- 項目ごとに「問題なし/要修正/要確認」で判定し、理由を1行
- 判定できない項目は必ず「要確認」とする
3か月で体制を作る進め方
対応は3か月で形になります。全画像を遡って直すのではなく、今後の制作を正しくすることから始めるのが要点です。
1か月目は、記録の仕組みを作ります。制作依頼書への記録欄追加、外注先への申告依頼、画像承認フローへの項目追加。この3つを済ませれば、今後作られる画像については情報が揃います。既存画像の棚卸しは、この段階では売れ筋上位に絞ってください。
2か月目は、制作フローの点検です。使用している生成ツール、編集ソフト、書き出し設定、モールへのアップロード経路を一通り追い、メタデータがどこで失われるかを実際に確認します。確認方法は単純で、生成した画像を各工程に通し、最終ファイルのメタデータを見るだけです。半日あれば終わります。
3か月目に、開示の運用を決めます。どの区分の画像に、どの文言を、どこに出すか。日本語と英語の両方を用意し、社内ルールとして文書化します。文書化しておかないと、担当者が変わった時点で運用が止まります。
この3か月を回した後は、四半期ごとに公式ガイドラインの更新を確認する運用に移ります。楽天/Amazonの両方を回している店舗で観測されたのは、規制対応を単発のプロジェクトとして扱う会社ほど、次の改定で同じ苦労を繰り返しているという傾向でした。仕組みとして残すかどうかが分かれ目です。
失敗例と回避策
現場で起きやすい失敗を4つ挙げます。
ひとつ目は、制作記録を残していないことです。どの画像を生成AIで作ったかの記録がなければ、棚卸しの時点で止まります。外注先に依頼した画像も同様です。制作依頼書に「生成AIの使用有無」の欄を作り、納品時に申告してもらう運用にしてください。5,000社支援の中で何度も再現したパターンとして、記録を残していない会社は、規制対応のたびに全画像を目視で確認する羽目になっています。
ふたつ目は、画像編集の書き出し設定を見直さないことです。メタデータを削除する設定がデフォルトになっている編集ソフトは珍しくありません。ファイルサイズを小さくする目的でメタデータを落とす運用は、モール規定の観点では合理的でしたが、標識の維持という観点では逆に働きます。用途ごとに書き出し設定を分けてください。
3つ目は、EU向けと国内向けで別の画像を用意しないことです。同じ画像を全チャネルに使い回している場合、EU向けの表示要件と国内モールの画像規定が衝突したときに逃げ場がありません。画像そのものは共通にし、開示文言は画像外のテキスト領域に置く構成にしておくと、両立しやすくなります。
4つ目は、法務確認を後回しにすることです。自社が提供者と利用者のどちらの立場にあたるか、どの画像が開示対象かは、事業形態によって変わります。判断がつかない項目を「たぶん大丈夫」で流すと、制裁金の規模が大きいだけに損失も大きくなります。最大1,500万ユーロまたは全世界年間売上高の3%という水準は、中小規模の事業者にとっても看過できません。
5つ目の失敗は、開示文言を過剰に書きすぎることです。「この画像はAIで生成されており、実物と異なる場合があります」という文言を全商品に機械的に付けると、生成を使っていない画像にも付いてしまい、かえって信頼を損ねます。区分ごとに文言を分け、該当する画像にだけ出す設計にしてください。表示は、正確であることが第一です。
費用と工数の目安
見るべき指標は、生成画像の棚卸し完了率、標識維持率、そして開示漏れの件数です。
工数の目安を置きます。商品点数1,000点、画像枚数5,000枚の店舗で、生成AI利用の有無を棚卸しする作業は、制作記録が残っていれば数時間で終わります。記録がない場合は目視確認となり、1枚10秒でも14時間ほどかかります。この差が、記録を残す運用の価値です。
ツール費用の面では、追加の投資はほとんど不要です。必要なのは、書き出し設定の見直しと、社内ルールの整備と、記録欄の追加だけです。強いて挙げれば、画像のメタデータを一括確認するツールの導入と、外注先への説明工数が発生します。いずれも数万円から十数万円の水準に収まります。
リスク側の金額感も併記しておきます。制裁金は最大1,500万ユーロまたは全世界年間売上高の3%のいずれか高いほうです。年商10億円の事業者なら3%で3,000万円。対応にかかる十数万円と比べれば、優先順位は明らかです。ただし、これは違反が認定された場合の上限であり、日本の事業者に対してどのような執行がなされるかは2026年9月時点では未知数です。過度に恐れる必要はありませんが、記録と手順を整えておく理由にはなります。
効果測定の考え方も整理しておきます。規制対応は売上を直接増やす施策ではないため、社内で優先順位が下がりがちです。ただ、商品画像の制作過程を記録する運用は、規制対応以外の場面でも効きます。どのツールで作った画像の反応が良かったか、どの制作パターンが転換率に寄与したかを後から分析できるためです。記録を残す運用を「規制対応のコスト」ではなく「制作データの蓄積」として社内に説明すると、通りやすくなります。
越境ECの担当者が1人という体制も珍しくありません。その場合は、対応範囲をEU向けに出している商品に絞ってください。全商品を対象にすると終わりませんが、EU向けの取扱いが100点程度なら、棚卸しも開示の設計も現実的な工数に収まります。範囲を絞ることは手抜きではなく、優先順位の判断です。
表示義務が広がる先を読む
ここから先の論点は、画像から文章へ、そして開示から出所証明へ移っていきます。
生成AIの提供各社は、出力に標識を埋め込む方向へ動いています。うるチカラでは、Claudeの全出力に透かしが入る動きと、翻訳文まで対象になる運用を取り上げました。商品説明文を生成AIで作っている事業者にとっては、画像だけの話ではなくなります。
EU側の制度動向は、透明性義務の適用開始の時点から段階的に具体化が進んでいます。行動規範と標準化作業の進展にあわせて、求められる技術的な水準も変わる可能性があります。年に2回程度、公式のガイドラインを確認する運用にしておくと、大きな取りこぼしは防げます。
実務の側では、出所を証明する仕組みが商品情報の一部になっていく流れが見えます。どのツールで、いつ、どの程度の生成を行ったか。この記録を残しておくことは、規制対応としてだけでなく、取引先やモールからの照会に答える材料にもなります。記録の様式を今のうちに決めておいてください。後から遡って作るのは、ほぼ不可能です。
最後に、社内説明の材料を1つ挙げておきます。EUの動きは、他の地域の制度設計に影響を与えてきました。個人情報保護の分野でその流れがあったことは、EC事業者であれば実感があるはずです。AI生成物の表示についても、同じ経路をたどる可能性は否定できません。いま整える記録と手順は、EU向け以外の市場で同種の要求が出たときにそのまま使えます。この観点を添えると、投資判断の議論が前に進みます。
よくある質問
日本の事業者にもEU AI法は関係しますか
関係する可能性があります。EU域内の消費者に向けて販売している場合、域外の事業者でも義務の対象になり得ます。自社が具体的にどの義務の名宛人になるかは、事業形態と使用ツールによって変わるため、法務の確認が要ります。
背景を差し替えただけの商品画像も対象ですか
判断が分かれる領域です。実在する人物や物に似せて本物と誤認させる内容かどうかが判断の軸になります。白背景への切り抜きのような従来の加工は通常は対象外と考えられますが、判断がつかない場合は開示する側に倒すのが安全です。
機械可読な標識は自分で付けるのですか
提供者側、つまり生成ツールの提供事業者に課される義務です。利用する側は、ツールが付けた標識を編集工程で壊さないことが実務上の対応になります。書き出し設定でメタデータが落ちていないかを確認してください。
制裁金はどのくらいですか
第50条の透明性義務の違反については、最大1,500万ユーロまたは全世界年間売上高の3%のいずれか高いほうとされています。中小規模の事業者にとっても影響が大きい水準です。
開示はどこに書けばいいですか
掲載先の規定によって変わります。画像内への文字入れは国内モールの画像規定と衝突する場合があるため、商品説明文やキャプションなど画像外のテキスト領域に置く構成が扱いやすいところです。
猶予期間はありますか
報道によれば、2026年8月2日より前に市場に出ていた生成AIシステムについて、機械可読な標識の要件を満たす期限が2026年12月2日まで延びるとされています。これはツール提供側の話であり、EC事業者が直接援用できるものではありません。
何から始めればいいですか
公開中の画像のうち生成AIを使ったものの棚卸しからです。制作記録が残っていない場合は、まず今後の制作について記録欄を作るところから始めてください。遡及の棚卸しは、売れ筋商品の主要画像に絞ると現実的な工数に収まります。
著者:齋藤竹紘(株式会社オルセル 編集長/5,000社以上のEC支援実績/書籍3冊)
参考文献
- EU Artificial Intelligence Act|Article 50: Transparency Obligations for Providers and Deployers of Certain AI Systems
- European Commission|Guidelines on transparency obligations for providers and deployers of certain AI systems
- European Commission|Quick Facts: Transparency rules for AI systems
※うるチカラでは、生成AIの導入支援から運用最適化まで、貴社のEC事業に合わせたカスタマイズ提案を行っています。無料相談(30分)も実施中ですので、お気軽にお問い合わせください。
https://uruchikara.jp/contact/
【監修】齋藤竹紘(株式会社オルセル代表 / 19年・5,000社のEC支援実績)

株式会社オルセル代表取締役 / うるチカラ編集長。19年・5,000社以上のEC支援実績を持ち、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・Shopify・Shopee越境ECの実装ノウハウを保有。AI×ECに関する書籍を3冊執筆。「現場で使えるAI実装」を一次情報として発信しています。