アプリ不要でSMSやiMessageから使えるAIエージェントが20種類以上に増え、最大手Instinctの評価額は100億ドルに達しました。
本記事は、EC支援19年・5,000社超の実績を持ち、AI導入支援は2023年から提供する株式会社オルセル(うるチカラ運営)が解説します。
TechCrunchは2026年10月3日、SMSやiMessage、WhatsApp、Telegramなどのメッセージ上でそのまま使えるAIエージェントを20種類以上まとめた記事を公開しました。専用アプリをダウンロードせず、普段の連絡手段に話しかけるだけで予定管理や調べものを任せられる点が共通しています。AIエージェントとは、質問に答えるだけでなく、予約や連絡といった作業まで代わりに進めるAIのことです。
何が起きたか:メッセージ画面がAIの入り口になった
記事で最も注目されているサービスはInstinctです。2026年9月に10億ドルを調達し、評価額は100億ドルになったと紹介されています。

ほかにも、Townは2026年6月にa16z主導で5,500万ドルのシリーズAを調達しました。Pokeは2026年3月に開始し、同年6月にAppleのMessages for Businessの承認を受けたとされています。家族向けのFambotは350万ドルのプレシード資金を調達し、2026年9月1日にベータ版を始めました。
料金も幅があります。FolkのProは月額8.33ドル、Ohaiは月額9.99ドルから、Martinは月額21ドルからです。Ollieは月額25ドルで150メッセージ、月額100ドルで1,000メッセージという従量型です。

なぜ重要か:アプリを入れさせる壁が消えつつあります
これまでAIサービスは、専用アプリやブラウザを開いてもらうところが最初の壁でした。メッセージ上で動くエージェントは、その壁を取り払います。利用者は連絡先を1件追加する感覚で、アシスタントを使い始められます。
特に意味が大きいのは、Appleの正規ルートが開いた点です。PokeがApple Messages for Businessの承認を受けたとされるように、企業がiMessage上で顧客と会話する仕組みが、AIエージェントにも使われ始めています。日本ではLINEが生活の連絡手段として定着していますが、この記事の対象はSMS、iMessage、WhatsApp、Telegramであり、日本のLINEでの提供状況は記事からは確認できません。要確認です。
また、料金体系が月額数ドルから100ドル規模まで分かれている点は、市場がまだ定まっていないことを示します。1通ごとの従量課金と月額定額が混在しており、どの形が主流になるかは今後の競争次第です。
今後の動き:注目したい3つの点
第一に、資金の集まり方です。Instinctの評価額100億ドルやTownの5,500万ドルといった数字は、投資家がこの形態を有望と見ていることを示しています。ただし評価額は将来への期待を反映した数字であり、実際の利用者数や収益とは別物です。
第二に、各社の差別化です。パーソナルアシスタント、家族向け、旅行向け、業務向けと用途が細かく分かれており、汎用型だけでなく、特定の場面に強いサービスが生き残る可能性があります。
第三に、日本での展開です。今回の紹介サービスの日本語対応や日本での提供有無は、記事からは分かりません。日本のEC事業者にとって、購入後の問い合わせや再購入の案内をメッセージ上のAIが担う世界が近づく可能性はありますが、現時点では要確認の段階です。
まとめ
メッセージ画面をそのまま入り口にするAIエージェントは、20種類以上が登場し、Instinctの評価額は100億ドルに達しました。アプリを入れてもらう必要がない点が最大の特徴です。日本での提供状況と利用料金は各社の公式情報で確認が必要ですが、顧客との接点がメッセージ上に移る流れは、EC事業者も把握しておく価値があります。
参考文献
- TechCrunch:All the AI agents that can live in your text messages
- Instinct 公式サイト
- Town 公式サイト
- Poke 公式サイト
- Fambot 公式サイト
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引用元: TechCrunch
【監修】齋藤竹紘(株式会社オルセル代表 / 19年・5,000社のEC支援実績)

株式会社オルセル代表取締役 / うるチカラ編集長。19年・5,000社以上のEC支援実績を持ち、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング・Shopify・Shopee越境ECの実装ノウハウを保有。AI×ECに関する書籍を3冊執筆。「現場で使えるAI実装」を一次情報として発信しています。