「もっと早く知っておきたかった!!!」
このようなことはたくさんありますが、楽天市場の出店も同じです。
出店する前に知っておいた方が良いことがたくさんあります。
楽天市場は基本的に1年契約で、「がんばれプラン」でも、初期登録費用(60,000円+税)と年間一括払いの月額出店料(月額19,500円+税)を合わせると、出店関連費用だけでも約300,000円を負担しなければならないので、(出店プランと費用|楽天市場)、出店して後悔するようなことは避けなければなりません。
ページの制作や運営を依頼するような場合にはさらに費用はかさみます。
そして、楽天市場の契約は「システム(RMS)が使えるようになってから」契約期間がスタートすることになりますので、開店前にぐずぐずしていると、何もしない間に契約期間が満了してしまう、満了しないにしてもきちんと開店できた期間がだいぶ短くなってしまった、ということにもなりかねません。
スタートしてから後悔してももう手遅れなのです。
今回は、これから楽天市場に出店を考えている方が、出店後に後悔するようなことにならないために知っておくべき10のことをまとめました。
目次
1.予想以上に経費がかかることがある
楽天市場に出店する際にかかる費用は、初期登録費用と出店料だけではありません。
他にもたくさんの費用がかかります。『出店プランと費用|楽天市場』は必ず確認しておきましょう。
例えば、「がんばれプラン」の場合、システム利用料(月間売上高にかかる手数料)はがんばれプランで売上により3.5〜7.0%とされていますが、その他にもスーパーポイントやカード払いの手数料など、実際は10%以上の負担が発生します。
また、広告を掲載する際には、数万円〜数百万円の広告掲載費用がかかります。広告費用は『楽天広告商品|楽天グループの広告商品一覧 | AD Navigation』で確認しておきましょう。
さらに、楽天が仕掛けるスーパーセールやお買い物マラソンといったイベントの際には、商品の値引きが必要になる場合があったり、ポイントを店舗側で負担しなくてはならなかったりします。経費の他にもこういった諸費用が発生するのが現状です。
ちゃんと出店資金を準備しておかなければなりません。
2.ECコンサルタントからは広告の営業をたくさん受ける
出店前に知らなければならないのは、「広告を掲載しなければ売れないですよ」と楽天ECコンサルタントに”後から”言われるということです。(信じられないかもしれませんが、実際のお話です。)
出店の勧誘を受けている段階では、「楽天は出せば売れますよ」とでも言わんばかりに集客力を押して出店を勧めてきます。
いざ出してみたら、今度は「広告出さないと厳しいですよ」と言い出します。
実際、楽天市場では「広告ありき」な部分もあります。楽天市場の広告には成果報酬型と固定報酬型があります。いずれにしろ費用が結構かかります。
加えて種類もたくさんある上に、どれがうまくいくかはわからないし、広告を掲載してもうまくいくとは限りません。
楽天ECコンサルタントに勧められるがまま広告を出して失敗した(広告費以上の収益を上げられなかった)ケースは山ほどあります。
ECコンサルタントから勧められる楽天市場の広告は、特に注意しなければなりません。
3.営業電話がひっきりなしにかかってくる
楽天市場に出店すると、必ずたくさんの営業電話がかかってきます。
多いと1日10件くらいかかってくる日もあります。
「楽天市場を見てお電話しているのですが〜」といった切り出しで、ページ制作、コンサル、SEO、ツール、他モールへの勧誘など、本当に様々な業者からかかってきます。
営業電話に捕まって仕事がまるで進まないということも沢山あります。
お客さんからの電話かな?と思っても営業電話ばかりというお店がたくさんあるのが実情です。
4.レビューの数や質が想像以上に重要である
レビューをどれだけ集められるのかは、売上に大きく影響します。
なぜならレビューの件数は検索順位の重要な評価対象になるからです。
ですので、どうしても出店したばかりのショップは集客で厳しい状況に立たされてしまいます。
そうかと言って、自分で書いたり知り合いに書かせたりなどのインチキをすると楽天からペナルティをくらいます。
罰金や一発退店も事例がありますので、自分でレビューを書くなどの不正行為は絶対にやってはいけません。
さらに、レビューで1をつけられるとどのような理由があれ説明するように楽天市場の担当から連絡がきます。
そして、内容が悪いと罰金を命じられることもあります。
レビューの数や質はショップの成否に大きく関わっています。
例えば、
「レビューを書いたら次回プレゼント同梱」
など、ユーザーにレビューをなるべく書いてもらえるような施策も最初から考えてから出店する方がよいでしょう。
5.売上が高い店舗ほどたくさん優遇されている
楽天市場では現在ではレビューの数や実際に売れている数が検索順位を決める重要なファクターとなっており、すでに長く出店している店舗は当然ながら有利な状況にあります。
WEBの世界は早く始めた人が強いですが、楽天内でも同じことが言えるのです。
他店と比べて商品が相当強いとか、資金に余裕があるというような場合ではない限り、先に始めているお店との厳しい戦いを余儀なくされます。
だからと言って、むやみやたらに広告を出して露出を増やせばいいというわけではありません。
また、売上に応じて、出稿できる広告やECコンサルタントからの扱いも違ってきます。
中には、売上上位の店舗には他のライバル店のデータ(売上データ、広告費用などのデータ、客層など)を楽天のECコンサルタントから見せてもらっていたりする事例もございます。
売れているお店はさらに売れるよう、どんどん贔屓されているのが、楽天市場の実態です。
このような実態を理解した上で、ECコンサルタントとなるべく良好な関係を築いてできる限り贔屓してもらえるように努める、最初は利益よりも売上重視の戦略を取る、などの対策が必要になります。
6.良い商品でも検索にかからなければ売れない
どれだけ良いものでも、検索して引っかからないものや、そもそも検索されない商品は売れません。
また引っかかっていたとしても、ユーザーが見ていない検索ワードでどれだけ順位が高くても、売れるはずはありません。
あまりに奇抜な商品や楽天市場の顧客層に合っていないものは売れないと考えてよいでしょう。
楽天の検索にしっかり引っかかるようにキーワードを入れ込んだり、出店の前にリサーチをしっかりして、楽天市場で勝負することができるのかをよく調べる必要があります。
リサーチに関しては、下記のページで解説しております。
「楽天市場で成功するために最低限やっておくべき3つのリサーチ」
7.ある程度のWEBの技術がなければ運営できない
楽天への出店勧誘時には「誰にでもできます」と言われてスタートしたものの、難しすぎてわからないというお声が非常に多いです。
ページ制作一つを取っても、制作会社と言われている業者でさえ、楽天内のページ制作は不得意とするところもあるくらいです。
プロの製作会社でも、楽天市場に慣れていない会社が作ったなと一目見てわかるページは少なくありません。
他にも、
- HTML
- 写真
- 梱包
- 画像加工
- メルマガの書き方
- ページ構成
- スマートフォン
- 顧客対応
など、必要となるスキルは多岐にわたります。
「誰にでもできるなんて嘘っぱちじゃないか!」と憤慨される出店者さんがいるもの頷けます。
とはいえ、楽天市場に特化したサポート会社を利用したり、ご自身で勉強をしたりしてほとんどWEBがわからないような方でも繁盛店にしている例はたくさんあります。
ある程度のWEB技術は必要となることを念頭に、運営計画を立ててください。
8.手間が思った以上にたくさんかかる
気軽な気持ちでネット販売を始める方が多い時代ですが、楽天市場に置いては費用がかかるのでよく考えて出店することをお勧めします。
とんでもなく手間がかかりますので、決して片手間ではできない事業です。
本気で取り組む覚悟がなければ続きませんし、利益を作ることもできないでしょう。
楽天市場出店にあたり発生する作業はざっと挙げるだけでもこれだけあります。
- 商品登録
- 商品ページ制作
- 更新作業
- 顧客対応
- 営業電話対応
- 受発注業務
- キャンセル対応 など
片手間で運営できるほど簡単ではありません。
必要であれば社内や知り合いに協力を仰いだり、サポート業者の利用も考えなければなりません。
やってみると思った以上に手間がかかるということは出店の際に頭に入れておいた方がよいでしょう。
9.罰金・罰則がとても厳しい
楽天市場は楽天市場のホームページですので、ルールは楽天市場が決めます。
ルールは随時楽天さんの意向で変更されていくのです。
店舗はルールが変わる都度対応していかねばなりません。
そのルールを破れば、罰金やペナルティが課せられることもしばしばです。
楽天さんから店舗さんへのメールの内容もこういったものが大半です。
楽天市場からあれをやるな、これをやったら罰金だ、と言われて怒っている出店者は少なくありません。
最初にこのことを知っておけば、無駄な怒りもへるはずです。
成功するためには、楽天市場のルールと「うまく付き合いながら」運営していくことが必要です。
10.スマートフォンの売上割合がとても多い
PCばかりに目が行きがちですが、スマホが約70%の売上を占めているのが現状です。
このことは、出店を考えている方たちには意外と知られていない事実で、どうしても最初はPCのページを最初に作り込んでしまい、スマートフォンは疎かになりがちです。
繁盛店は現在、スマートフォンの強化に心血を注いでいます。
極論すれば、PCのページを後回しにしてでも、スマートフォンページの対策に全力で取り組んでいただくことが、繁盛店への近道になります。
終わりに
いかがでしたでしょうか。
以上の10項目を出店前に知っておいていただくだけでも、出店後の成功へのスピードがかなり違ってくるはずです。
これらの現状や成功へのハードルを頭に入れながら、ぜひ地道にコツコツと楽天市場の出店を成功させていただけることを願っております。