カナダ発祥の世界No.1のシェアを誇るShopify。
世界175カ国、100万以上のショップが導入しているネットショップ用のプラットフォームで、日本でも導入するショップがどんどん増えています。
Shopifyの強みは価格やテーマ、アプリ等いろいろありますが、越境ECをショップが行う前提でシステムが作られていることもShopifyの最大の特徴のうちの一つです。
今回はShopifyを多言語化する方法について、
- Shopifyが多言語化するに最適なシステムである理由
- 多言語化するのにおすすめのアプリ
- 越境ECを行うために多言語化以外にもしなければならない設定
にも触れながらわかりやすく解説していきます。
それでは始めます!
1.Shopifyが多言語化するに最適なシステムである理由
Shopify以外でもネットショップを多言語化して越境ECに挑戦できるシステムは日本にもたくさんありました。
ただし、Shopify以外のシステムは、Shopifyと同等の機能を追加しようとするとシステム利用料の価格が大変高くなってしまったり、独自に開発をしたりいくつかの異なったシステムを組み合わせて運用したりしなければならなかったりと、Shopify登場前は大変ハードルが高かったのです。
Shopifyが多言語対応するのに強い点は次の通りです。
①標準で多言語化対応がなされている
Shopifyのショップを構築する際にはテーマを選んでその中にショップのデザインを構築していきますが、Shopifyのテーマは基本的に多言語対応が装備されています。
Shopifyのテーマには無料のものと有料のものがありますが、無料のものは全てに、有料のものもほとんどが多言語対応することができます。
Shopifyのベーシックプランは月額29ドルですが、この価格でShopifyでは多言語対応ショップを構築することができます。
②各ショップのニーズにあった翻訳アプリを多くの選択肢の中から選ぶことができる
多言語対応されているテーマに翻訳アプリをインストールすることで、多言語化されたショップが構築されます。
翻訳アプリは、無料のものから有料のものまで、2021年7月6日現在で255のアプリがあります。
おすすめの多言語化アプリは後ほど紹介しますが、自動翻訳やAI翻訳まで、それぞれのショップにあった翻訳アプリを安価で選ぶことができるのはShopifyならではです。
③多言語対応以外の、越境ECに必要なアプリも充実している
越境ECを行うには、多言語対応以外にも行わなければならない設定・作業があります。
- 決済方法の準備
- 決済する際の通貨の対応
- 海外配送の仕組み
に関しても、標準装備もしくはアプリのインストールによって簡単に対応することが可能です。
越境ECをするのであればShopifyがおすすめな理由はここにあります。
④世界のどこからアクセスしても素早く読み込みがされる
Shopifyには、CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)という技術が使われています。
この技術は、世界各国にサーバーを分散配置することで、ショップにアクセスした一番近いサーバーが反応し、該当するページを読み込ませるというものです。日本でありがちな、多言語対応したものの海外からアクセスすると日本のサーバーまで折り返し経由しなければならないために時間がかかったり、サイトを見ることができなかったりということがありません。
⑤facebookやinstagram、広告、SEO等を通じて世界に販売促進することができる。
Shopifyが「プラットフォーム」と言われる理由は、SNSやSNS広告・googleショッピング等を通じて集客することができるからです。これまでの日本のネットショップCMSはそれ自体は閉鎖されている状態で、なかなか集客をすることができずに売り上げが上がらないというショップがほとんどでした。
Shopifyは世界規模のプラットフォームであり、SNS等を通じて海外に向けてマーケティング活動を手軽に行うことができます。
2.Shopifyの多言語化の手順
それでは、Shopifyの多言語の手順を見ていきましょう。
とても簡単です。
①Shopifyテーマを確認する
テーマには無料のものと有料のものがありますが、無料のものについては全て多言語化対応されているので②に進んでください。
有料のものもそのほとんどが多言語化対応しているようですが、中には多言語化していない場合もあるようです。
有料のものを利用している場合で、多言語化対応しているのかどうかを確認したい場合は、Shopifyテーマストアから該当するテーマのページに入って、サポートに問い合わせをするかドキュメントで確認するようにしてください。
②言語を追加する
Shopify管理画面から、対応したい言語を追加します。
メニュー下の「設定」→「ストアの言語」をクリックします。
遷移した画面右上の「言語を追加する」をクリックして、希望する言語を選択します。
先ほどの「設定」→「ストアの言語」の中の「非公開の言語」の中に選択した言語が入っていますので、それを公開します。
また、「公開されている言語」の下に、「Geolocationアプリ」への誘導リンクがあります。
Geolocaionは、言語セレクターが表示され、ユーザーが任意の言語を選択することができるようになります。
無料です。指示に従ってインストールしておいてください。
③翻訳アプリをインストールする
管理画面で言語を追加したとしても、それだけでショップの翻訳をしてくれるわけではありません。
ショップ内の情報を翻訳するには、翻訳アプリが必要です。
先ほどの「設定」→「ストアの言語」から、下記の
「Shopifyアプリストアを見てみる」
をクリックします。
そうすると、翻訳関連のアプリの一覧が出てきます。
導入したいアプリを選択して、手順に従ってインストール・設定します。
3.shopify多言語対応のアプリ5選
①Langify
langifyはショップのコンテンツを多言語に翻訳してくれるアプリです。
月額17.5ドルで、7日間のお試し期間があります。
言語の自動検出機能(アクセスしたポイントによって、言語が自動で検出されます)
- 言語ごとの複数ドメイン設定
- 多言語SEO機能
- 翻訳データのインポート・エクスポート機能
- シンプルなデザインのインターフェイス
が特徴です。
コンテンツの自動翻訳機能はなく、翻訳結果は自分で入力する必要があります。
価格が比較的安く、利用者も多い有名なアプリです。
②LangShop
Langshopは自動翻訳アプリです。
241の言語に対応しており、
- コレクション
- 各種ページ
- ブログ
- shopifyの通知
- 画像とタグ
- アプリのコンテンツ
などを自動翻訳してくれます。
また、Googleの基準に従って多言語SEO対策も可能です。
月額34ドル〜利用することができます。
③Interlingue
Interlingueは日本の会社が開発したmade in Japanのアプリです。
日本語で利用することができ、日本語でサポートを受けることができます。
- Google翻訳による自動翻訳
- 翻訳データのインポート・エクスポート
- 多言語SEO
が特徴です。
月額7.5ドルで7日間のお試し期間がついています。
④Translate your Store
Translate your Storeは、100以上の言語に翻訳してくれるアプリです。
機械翻訳で自動翻訳をした後に、エディターで個別に翻訳箇所を修正追加することができます。
2,000語までの自動翻訳は無料で利用することができます。
⑤Translate My Store
Translate My Storeは、AIによる自動翻訳を装備することができるアプリです。
- AIによる自動翻訳
- エディターにより修正追加可能
- CSVで翻訳データのインポート・エクスポートが可能
になります。
AI翻訳を導入されたい方にはおすすめです。
無料版と、月額9ドル〜4つの有料プランが用意されています。
4.越境ECを行う際に必要なその他の作業
越境ECを行う際には、多言語化を実行するだけでは足りません。
それぞれの作業項目に分けて、それに役立つアプリを紹介していきます。
①決済方法
決済方法は国ごとによって様々です。
日本ではJCBカードはよく利用されていますが、海外ではそれほど頻繁に利用されるものではありません。
越境ECに取り組む際には、様々な決済方法を準備しておかなければなりません。
この点、Shopifyの標準装備及びアプリのインストールによって簡単に対応することができます。
まず、設定画面から、下記「決済」のリンクをクリックします。
そうすると、最初にshopify paymentsの導入画面が表示されます。
Shopify paymentsはShopifyにデフォルトでついている決済方法で、有効化することで審査不要・決済手数料無料で使える決済サービスです。
- Visa
- Master
- American Express
- JCB
などの主要なクレジットカードやデビットカードに加えて、
- Apple Pay
- Google Pay
- Shop Pay
などのクレジットカード以外の決済方法もShopify Paymentsを通じて導入することができます。
また、Shopify Paymentsの下のパーツから、PaypalやAmazon Payも管理画面から導入することができます。
上記以外のサービスを入れたい場合には、そのさらに下のリンクから、支払い方法を追加することができます。
下記の「代替決済手段を選択する」をクリックすると、
Shopify Payments以外の様々な決済方法が表示されます。
②現地通貨の設定
日本なら円、アメリカなら米ドル、というように、越境ECに取り組む場合には、ユーザーの国で使われている通貨で決済できるようにしなければなりません。
Best Currency Converterは無料プランでも5つまで、最大160以上の通貨を追加できるアプリです。
有料プランでは、アクセスする場所で自動的に通貨が変更される機能もついています。
③配送
越境ECでは、海外への配送の対応を行わなければなりません。
このEasy Label Japan Postは日本発のアプリで、その名前の通り、日本郵便の経由での配送をサポートしてくれるアプリです。
インボイスと宛名ラベルを簡単に作成できるのと、別の「Easy Rates Japan Post」というアプリと連携させることにより、配送料金もチェックすることができます。
また、日本郵便以外の配送に役立つのが下記のアプリです。
Shipandcoは、佐川・クロネコ・日本郵便・DHL・FedEX、UPSの海外配送対応をしてくれるアプリです。
送り状・インボイス・納品書を簡単に発行してくれます。
また、海外配送料金の比較もこのアプリで確認することができます。
Shopifyアプリ本当に便利ですね!
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
これまで悩みの種だった多言語対応・越境向けネットショップの構築をどのようにすれば良いのかという問題を一気に解決してくれるのがShopifyですね。
是非この記事を参考に、海外のユーザーを獲得してEコマースビジネスを大きく飛躍させる第一歩を踏み出していただければと思います。
最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました!