楽天市場で成功するためには楽天SEOを避けて通ることはできません。
楽天市場内の商品検索結果で上位表示させることができればアクセスが増え、売上も増やすことができます。
さらに、広告費用もかからないため、利益もしっかり確保することができます。
そのために、ここでは楽天SEOに必要な知識を一気に解説したいと思います。
1.楽天SEOの基礎知識
1-1.楽天SEOとは
楽天SEOとは、「楽天市場の検索結果で上位表示するための施策」のことです。
楽天市場は、日本最大級のインターネットショッピングモールであり、楽天の発表によると、会員数は9150万人・平均月商は418万円、中には月商数千万円・数億円を達成しているショップもあります。
もっとも、出店しているショップ全てが楽天市場の持っている集客力を享受できるわけではありません。
それでは、どうすれば楽天市場の集客力を享受できるのでしょうか?
そのための重要な施策の一つが楽天SEOです。
楽天SEOを行えば、楽天の商品サーチで自社商品を上位表示することができるようになり、多くの楽天ユーザーに自社商品を認知してもらう機会を得られるため、成功に大きく近づけることになります。
1-2.楽天検索エンジンの特徴
まず、楽天SEOを行うにあたって、現在の楽天市場の検索エンジンの特徴について理解しておきましょう。
1-2-1.キーワードが入力されていなければ検索結果に出ない
ユーザーが商品サーチを使って商品を検索する場合、当然のことながら何らかの「キーワード」を入力します。
そして、楽天市場の検索エンジンは、登録されている商品情報の中からそのキーワードと合致するものを順位づけて検索結果画面に表示させます。
ここが重要なのですが、商品登録情報の中にキーワードが入力されていない場合には、検索結果画面には決して表示されることはありません。
つまり、楽天SEOで何よりも重要なのは「商品登録情報へのキーワードの入力」です。これがなければ何をやっても商品サーチで上位表示されることはありません。
商品に関連し、かつユーザーが検索するようなキーワードをしっかり入力しておくことが必要になります。
1-2-2.楽天SEOの検索順位を決める要素
次に、キーワードが入力されているとして楽天の検索エンジンはどのように順位を決めるのでしょうか。
現在の検索結果の順位表示の基準は、
- 売上(販売個数・金額)
- レビュー
- 月間優良ショップの受賞・ランキング入賞
- クリック率
などを重要視しているものと思われます。
つまり、「実際に売れているかどうか」という点が重要になっています。
そのため、上位表示させるには、まず売上を上げておかなけばならないというジレンマに陥ってしまうことになりますが、これが現実です。
それでは、まだ売上がたっていない場合、楽天SEOに取り組むべきではないのでしょうか?
決してそんなことはありません。
売上がまだそれほどない段階のショップこそ、楽天SEOを全力で取り組むべきです。ただし、バカ正直に競合が多いキーワードに挑んでもうまくいきません。
ポイントは、いかに、まだ競合が少なく、自社商品の販売につながるニッチなキーワードを、数多く見つけられるかです。
後ほど詳しく解説します。
1-3.楽天SEOにおいてキーワードを入力するべき箇所について
楽天市場の検索対象となる商品登録情報の入力箇所は下記のとおりです。
- 商品名
- PC用キャッチコピー
- モバイル用キャッチコピー
- PC用商品説明文
- モバイル用商品説明文
- スマートフォン用商品説明文
- PC用販売説明文
これらの箇所にユーザーが検索をしそうなキーワードを入力しておくと、そのキーワードで検索された時に検索結果画面に表示されるようになります。
2.楽天SEOの施策方法
さて、楽天SEOの基礎をご理解頂いた上で、これから具体的な施策方法を見ていきましょう。
2-1.流れ
楽天SEOの施策の流れは、下記のとおりです。
- キーワード候補を調査する
- キーワードを絞り込む
- 検索対象にキーワードを入力する
ひとつずつ見ていきましょう。
2-2.キーワード候補を調査する
まず、キーワードになりうる言葉を調査することから始めましょう。
上述しましたが、いかに自社商品の販売につながるニッチキーワードを見つけられるかが勝負です。
そのためには、ライバル店の商品ページをみて対策しているキーワードを調べたり、ツールを使って調査することも必要です。
2-2-1.キーワード調査の三つのツール
私は以下のツールを主に使います。
ライバル店の対策キーワードがわかるツールです。
楽天市場のサジェストワードがわかるツールです。
サジェストワードとは、商品サーチにあるキーワードを入力するとその下に自動で出てくる言葉です。
例えば、「パソコン」と調べた際のサジェストワードは下記の画像の赤枠に表示されています。
このワードはユーザーが検索しやすい言葉であり、かつ商品サーチで出てくるものなので、キーワード候補としては重要なものになります。
googleのアドワーズ広告の管理画面のツールです。
広告を掲載していなくても無料で使えます。たくさんのキーワード候補を拾うことができます。
2-2-2.ニッチキーワードを見つけるための考え方
キーワード候補には、商品に関連するもの以外にも、
【利用目的】
- 課題
- 願望
- イベント
- トレンド
【購入ポイント】
- 時間
- 性能
- 価格
などがあります。
多くの方は、商品名だけで楽天SEO対策を行おうとしますが、商品名キーワードは競合が強いです。
そのため商品名キーワードと、上記のキーワードの組み合わせで、複合キーワードを作っていくことが基本となります。
2-3.キーワードを絞り込む
キーワード候補を拾い上げたら、次はキーワードを絞り込む作業です。
全てのキーワードを入れることはできませんし、キーワードの羅列はむしろマイナス評価されてしまいます。たくさんのキーワードから10個程度まで絞り込む必要があります。
まず前提として、商品と関連性のないワードはマイナス評価にされてしまう危険性があるので、関連しないワードは省きます。
例えば、「ナイキ」の靴を売っているのに「アディダス」と記入するのは全く関係ないですよね。その上で、キーワードの絞り込みの作業を行います。
理想のキーワードは、
- 検索数が多いもの
- 競合が少ないもの
です。
2-3-1.検索数の調査に使うツール
楽天市場内での各検索数は公開されていないため、一般の検索エンジン(google・Yahoo!)の検索数から楽天市場内での検索回数を推測します。
そのためには、以下のツールを使います。
GoogleとYahoo!の月間検索アクセス予測数を調べることができるツールです。
Googleの月間検索数を調べることができるツールですが、仕様が変わったためざっくりとしたものしかわからなくなってしまいました。しかし、それでも、いまだに有用なツールです。
Yahoo!の月間検索数を調べることができるツールです。
こちらも無料で利用可能です。
これらのツールを使って、検索数が多そうなキーワードを調べます。
また、サジェストワードについてはユーザーが実際に検索をしているものを検索ロボットが候補としてあげているので、絞り込みの候補にします。
2-3-2.競合度が少ないワードとは?
次に競合が少ないものという基準についてですが、単体ワードよりも複合ワードの方が競合が少ない傾向にあります。
ですので、単体ワードに加えて、複合ワードもキーワード候補として入れておきましょう。
複合ワードで上位表示を達成することができると、その結果として単体ワードでも上位表示することができます。単体ワードと複合ワードをうまく織り交ぜて、キーワードを絞り込んでいきます。
2-4.キーワードを入力する
織り込んだキーワードを「1-3.楽天SEOにおいてキーワードを入力するべき箇所について」で述べた項目に入力していきます。
特に商品名に入力するキーワードは影響が大きいので注意が必要です。
以下、入力する際に注意すべき点についていくつか述べておきます。
- キーワードの羅列は避ける
ただキーワードを並べるのはスパム行為とみなされ、マイナス評価を受けます。大量のキーワードを並べるだけの入力は避けましょう。
- キーワードとキーワードの間はあける
文章ではなくキーワードを連続して繋げる場合、複合ワードの場合にはワードとワードの間に半角スペースを、キーワードとキーワードの間には/や【】などを入れて区切ってください。
- 重要なキーワードを前に持ってくる
検索エンジンは前の方にあるキーワードを優先します。重要なワードは入力画面の前の方に持ってきましょう。
- 商品名やキャッチコピーは見た目を重視する
商品名やキャッチコピーはSEO重要ですが、その一方で本来、ユーザーにとってはどのような商品か、何がセールスポイントなのか認識する場所になります。
キーワード対策と並行して、ユーザーに伝わりやすいように文章や構成を考える必要があります。
キーワードばかり入れてしまうとユーザーがどのような商品なのかわからずにクリック率が下がり、結果として検索順位が落ちてしまうことにもなりかねないので注意してください。
3.楽天SEOのその他の施策方法
その他、キーワード入力以外に楽天SEOで効果があると思われる施策です。
- レビューを増やす
購入者にレビューを書くように促したり、レビューに特典をつけたりします。レビューの重要性は現在もある程度認められています。
- メイン画像にこだわる
メイン画像が良いとそれだけクリック率も増えます。メイン画像はできればユーザーの目を引くようにしっかり作り込んだ方が良いでしょう。
- 動画を入れる
商品動画を入れると順位が上がることが確認されています。もし可能であればスマートフォンで簡単に撮影するのでも良いので、商品動画を商品情報に入れてください。
- パンくず・カテゴリー・目玉商品の登録
今はそれほど大きな効果がありませんが、パンくずやカテゴリー・商品に紐付ける目玉商品の情報に関連するキーワードを入れておくというのも昔からある手法の一つです。
これだけでは大きな効果にはなりませんが、やっておいて損はない施策です。
4.楽天SEOの今後
楽天市場のSEOは一般的なSEO、すなわちGoogleのSEOとは異なります。
Googleの目的は「ユーザーのため」であり、ユーザーにとって有益な情報を提供することが最大の目的であるのに対して、楽天市場の検索エンジンの目的は「楽天市場の売上の最大化」が焦点になります。
近年の検索評価での売上金額・売上件数の強調はまさにこのことを現わしています。今後も売上を上げているショップの優遇は続いていくものと思われます。
その一方で、楽天市場のユーザーの最大の不満点は「商品が探しにくいこと」です。
多くのショップが商品名やキーワードに検索ワードを入れており、また楽天市場の検索エンジンはGoogleほど優秀ではないため、「楽天市場の売上の最大化」という上記の楽天の検索エンジンの目的と合間ってamazonと比べると非常に商品が探しにくくなってしまっていることは否めません。
この点、楽天市場は検索ロジックの変更を重ねて改良していくようですが、これだけ巨大化してしまった楽天市場の商品情報をamazonのように見やすい形に変更かつ売上を維持するのは至極の技だと考えます。
実際、商品名についてamazonのような非常にシンプルなものが上位表示されたことも一時期ありましたが、すぐに元に戻りました。
長期スパンで見ればamazonのようになっていくとは思いますが、今後もキーワードを該当箇所にきちんと入力して対策していくという流れは続いていくものと思われます。
5.楽天SEO業者について
いまだに楽天SEOを提供しますと営業活動をしている業者が多数ありますが、これまで述べた通り、現時点でできる楽天SEO対策はキーワードを入力するという作業だけです。
10分もかからないでできるキーワードの入力を月に何万円も、しかも何年も払い続けているというショップも少なからずいらっしゃると思います。
楽天SEOに特別な手法、業者にしかできない施策はありません。
無駄なお金を払うのはやめましょう。
6.まとめ
楽天SEOについてはここにかいてあることが全てです。
一番重要なのがキーワードの選定・入力作業です。キーワードを入れておかなければまるで引っかかってこないのが楽天の検索エンジンの特徴です。
しかし、キーワードを入れることによって売上が2倍、3倍になったという話もあります。
ぜひここに書いていることを参考に、お金をかけずにショップの集客力アップに取り組んでみてください。
楽天に出店している方は、下記の記事も是非参考にしてみてください!