ペンギンアップデートはパンダアップデートと並び、Googleのアップデートの中で最も有名で重要なもののうちの一つです。
2012年のペンギンアップデートで、SEOの世界は激変しました。人為的に被リンクを増大させて検索エンジンを騙すというブラックハットSEOの代表手法が通用しなくなったのです。
ブラックハットSEOについて詳しく知りたい方は下記の記事をお読みください。
ホワイトハットSEOとは?|ブラックハットとの違いとホワイトハットの7つの施策
ペンギンアップデートについてよく理解しておくことは、SEOに取り組む全ての人にとって必須項目です。
この記事では、ペンギンアップデートについて、基礎知識から歴史、対策まで詳しく解説します。
それでは始めましょう!
1.ペンギンアップデートとは
ペンギンアップデートはリンクスパム、つまり人為的に被リンクを増大させる行為を行ったWEBサイトに対してペナルティーを与えるものです。
被リンクの数や質はGooogleの重要なランキング要素の一つですが、ペンギンアップデート以前はこの被リンクをプログラムで機械的に増やしたり、業者から購入したりなどして被リンクを増やして検索エンンジンを騙す行為が横行していました。
本来被リンクは良いWEBサイトやコンテンツに対して、読者が自然につけるものです。
ペンギンアップデート以前は、偽装した被リンクを大量に持っている品質の悪いWEBサイトが検索上位を占めている、というような状況があり、検索結果画面はユーザビリティーを著しく害していました。
ペンギンアップデートにより、このような偽装被リンクを大量に持っているWEBサイトは検索順位を大きく下げられたり検索結果から排除されることになりました。
これまで被リンクにたくさんの労力やお金を使っていたWEBサイトは、その労力やお金に比例したペナルティーを受けるようになったのです。
なお、ペンギンアップデートは検索エンジンのアルゴリズム自体の変更であることを付け加えておきます。
2パンダアップデートとの違い
ペンギンアップデートとよく並んで言われるのがパンダアップデートです。
ペンギンアップデートとパンダアップデートは共に不正行為を働いているWEBサイトを暴き出し、ペナルティーを課したという点では共通です。
まさに「白黒はっきりつけた」的なアップデートです。
違いは、ペンギンアップデートが被リンクの自作自演行為を対象にしたのに対し、パンダアップデートはコンテンツの質、つまりページの中身を対象にしました。
ペンギン→被リンクの自作自演行為の禁止・・・WEBサイトの外
パンダ→低品質のサイトの排除・・・WEBサイトの中身
パンダアップデートについては以下の記事にまとめましたのでご確認ください。
3.ペンギンアップデートの歴史
①ペンギンアップデート1.0 (2012年4月)
最初のアップデートは2012年4月24日に行われました。このアップデートによって、ペンギンアルゴリズムが導入されることになりました。
このアップデートによって被リンク自演していた多くのWEBサイトが、1ページ目から大きく順位を下げることになりました。
もっとも、このアップデートでもなお1ページ目をキープすることができたリンクスパムサイトもありました。
②ペンギンアップデート1.1 (2012年5月)
このアップデートはペンギンのアルゴリズムの更新ではなく、データの更新です。
このアップデートによって、最初のアップデートでペナルティを受けた後修正をしたWEBサイトは順位を取り戻す一方、見逃された不正サイトはランクが急落することになりました。
③ペンギンアップデート1.2 (2012年10月)
このアップデートもデータの更新です。
前回までのアップデートは英語圏だけのものでしたが、今回は他の言語のWEBサイトへ適用が広がりました。
日本もこのタイミングでのアップデートから影響を受けることになります。
英語圏の3%のクエリに影響を与えることになりました。
④ペンギンアップデート2.0(2013年5月)
このアップデートはアルゴリズム自体の更新です。
これまではWEBサイトのトップページやトップカテゴリーページが対象でしたが、2.0によって下層ページにもペンギンが適用されることになりました。
2.0によって英語圏のクエリ全体の2.3%に影響を与えました。
⑤ペンギンアップデート2.1(2013年10月)
このアップデートはデータの更新です。全体の1%のクエリに影響を与えました。
もっとも、2.1によってより深い階層にまでペンギンがクロールするようになったという調査結果もあります。
⑥ペンギンアップデート3.0(2014年10月)
このアップデートはデータの更新です。
3.0ではこれまでのアップデートでペナルティーを受けたものの不正を除去したWEBサイトを許すとともに、これまでのアップデートで見過ごされた不正サイトにペナルティーを課しました。影響を受けたクエリは1%です。
⑦ペンギンアップデート4.0(2016年9月)
このアップデートによって、ペンギンがGoogleのコアアルゴリズムの一部になりました。
4.0の前は、不正リンクを削除してもアップデートを待たなければ検索順位を回復することができなかったのですが、ペンギンがコアアルゴリズムの一部になることで、不正を除去することですぐに検索順位を回復することができるようになりました。
また、4.0によって被リンク自体を評価するようになりました。これによって、4.0以前はペンギンに抵触したWEBサイトの順位を積極的に下げていたのですが、4.0によって被リンク自体を評価し、スパム的な被リンク自体を正しい被リンクとして評価しないようになりました。
つまり、4.0によってスパム的な被リンクは順位降下の原因ではなく、WEBサイトに被リンクとしてのポジティブな効果を与えず「ゼロ」評価になる、というように変わったのです。
もっとも、スパムリンクは未だにペナルティーの要因となっているという説も依然有力です。
4.ペンギンアップデートへの対策
これまで述べてきた通り、被リンクの自作自演行為を行ってはならないということです。
まず最もやってはならないのは被リンクを業者から購入することです。
被リンクの購入はGoogleが禁止している行為です。
日本では未だに被リンクの売買が行われています。
また、成果報酬という業者のほとんどがスパムリンクを利用して、一時的にWEBサイトの順位をあげて報酬を獲得しようとします。
被リンクの購入はお金をドブに捨てるばかりかWEBサイトを傷つけるだけです。
このような行為は絶対にやめなければなりません。
「被リンクの自動化ツール」等、機械的なものも同様です。
業者から被リンク関連のものを購入する行為は厳禁です。
次に気をつけなければならないのがアンカーテキストです。
もしあなたのWEBページに同じアンカーテキストからの被リンクばかり誘導されているのであればそれは人為的なリンクプログラムだと見なされる可能性があります。
アンカーテキストの書き方については下記の記事にまとめてありますので、そちらをお読みください。
WEBサイトの所有者どうしてリンクを張りあう「相互リンク」も避けた方が無難です。
ただしSEOの外部施策については、下記の記事にしっかりまとめてありますので、ぜひご覧ください。
【2018年最新版】SEOの外部対策まとめ|強い被リンク構造の作り方
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
ペンギンアップデートはSEOを語る上で外せないテーマです。
ぜひこの記事を参考に、みなさんのSEO外部対策にお役立ていただければと思います。
最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました!